カルチャーについて綴らせて頂きます。
私のステイしたファミリーは5人が暮らすお家でした。
ホストファーザー、ホストマザー、そして1歳半の可愛い娘。
そして私の滞在と同時に居候することになったマザーの妹
とその婚約者。とても賑やかな家族でした。
ホストファーザーは音楽の先生。ホストマザーは元理科の先生。
マザーの妹は語学学校のビジネス英会話の先生。婚約者は
職探し中・・・でした。マザーは子育ての為仕事は辞めて、
隣の教会でボランティアをしていました。
生活のリズムはばらばらでしたが、夕飯にはだいたい皆が揃い
ました。ご飯はその日によって、交代で作ったりしていました。
イギリスの食事って美味しくないというイメージを持っている方
が多いと思います。
私もそのような先入観があったのですが・・・
私個人的には、「味はシンプルで素材の味を活かした料理」とい
う感想です。
有名な「フィッシュ&チップス」も白身魚とジャガイモを揚げて

タルタルソースなどで食べたり、素材そのままという感じがします。
もちろん家庭の味というのもあると思いますが・・・。
その家ではほぼ毎日のようにマッシュポテトが大量に出て来まし
た。ジャガイモがきめ細かくてなめらかでとっても美味しかった
のです。お肉や野菜にもとてもよく合い、かなりハマりました。
(※なんとなーくマナー的に写真は撮りずらかったので、文章で
想像して下さいませ・・・)
調味料は最小限という感じなので、野菜やお肉の味が良くわか
るし、お腹も体も満たされるという感覚を味わいました。
ある日のディナー。私が作りました。(この写真はなぜか撮りました)
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「ジャガイモ、ツナ、豆、野菜のコロッケ」と卵のサラダ
とスープを作ってみました。特にスープは料理で余った野菜
や皮などを刻み玉ねぎなどを入れて、日本から持って行った
コンソメスープの素でシンプルな味付けにしました。
私的にはおまけで作った感じでしたが、このスープが一番好評
でした(笑)。
やはり「シンプル is ベスト」が好まれる?のでしょうか?
慣れないキッチンでの料理は大変でした。特にオーブンレンジ
の位置が高すぎて背伸びしても中が見えない場所にありました。
私の身長は158cm,一番小さいマザーでも170cmくらい、
妹カップルは175~cmくらい、ファーザーは190cmくらい
あるのではないかな?と思われる長身ファミリーでしたので、
(イギリスの人々は平均的に背が高いと思いますが・・・)
家族を見上げながら「羨ましいな~・・・」と必死に背伸びを
していました(笑)。
朝食は各自起きる時間がバラバラなこともあり、好きなものを
食べてねと言われていました。
コーンフレークやオートミール、パン、ヨーグルト、フルーツ、
紅茶などそれぞれ数種類用意してありましたので、
遠慮なく頂いていました。
パンはどれも美味しかったのですが、特に美味しかったのが
「イングリッシュマフィン」と「アールグレイ」でした。
「イングリッシュマフィン」はトーストすると中がもっちもちで
外側さっくさく。日本で食べていたものとは何かが違いました。
そして、「アールグレイ」はこの時からハマり、今でもほぼ毎日
飲んでいます。
イギリスと言えば・・・紅茶やスコーンも有名ですね・・・。
紅茶とスコーンのセットのことを「クリームティー」と
いうらしいのですが、私は「ミルクティー」のことだと思って
いました。ジャムやクロテッドクリーム(クリーミーなさっぱりと
したバターのような乳製品)をつけて食べる習慣もまた、
素朴な味を楽しむ至福の時であると思います。

朝日の当たるキッチンで、朝食を食べて、ラジオを聞きながら
(BGMですね)洗いものをして(たま~に前の日のが残ってい
たりもするのでした(笑))
そして、学校へ~という日々でした。
その家のシンクは二つあり、左には洗剤を入れてアワアワにした
ところに汚れたものを入れ、右にはお湯をはって洗い流すという
使い方をしていたのですが・・・。
夕飯後は交代で洗い物をし、朝は各自が・・・という感じだった
のですが・・・。
ある時ふと「疑問」が・・・
食器用洗剤の減りがものすご~く速いのです。
日本の倍以上の大きさのボトルに入っているのですが、
ある時は朝満タンに入っていたのに夜には10分の1くらいに
なっていたりするのです。
「えっ?!」と思うのですが、それは日々を観察していてわか
りました。
皆洗剤アワアワの状態のお皿をお湯にジャボンとつけて
そのまま水切りのかごへ置くのです。
泡の量が多すぎて、すすぎのお湯がおいついていない感じ
なのです。それは衝撃でした。
泡だらけのお皿が水切りに並んでいるのです。
確かに、お風呂も、キッチンもお湯はかなり高温でしたので、
湯切りは早いとはいえ・・・とにかくびっくりでした。
特に妹は使う洗剤の量がジャグジー!?ってつっこみたくな
るほどでした。
イギリスは「水源」がとても貴重です。
各家庭にタンクがあり、決められた資源で生活をしていると
いうことを聞きました。
お風呂も短時間で済ませることもマナーの一つでしたが・・・
それにしても!!???
「文化」の違い?!なのかこの家の問題なのかわからないまま
イギリスで他の家にホームステイをしていた人やオーストラリア
に滞在していた人に聞くとはやり同じような光景を見たというこ
とでした。友達によると、イギリス人や他の国でも、水の方が汚
いという観念を持っている所があるらしく、洗剤で汚れを付かな
いようにコーティングする・・・みたいな感覚があるようです。
洗剤をワックス代わりに、綺麗に拭きあげてピカピカに磨きあげ
て食器棚に飾るのです。
これらのことはイギリスの文化を伝えている「井形慶子」さん
の本「イギリス式キッチン」でも書かれていました。
視点が変われば捉え方も違うのだな~と思いました。
そしておまけに・・・
ある日のこと・・・冷蔵庫に何か貼ってあるな~と・・・?!
思わず笑ってしまいました。

「オペレーション ケーキ」と書かれた予定表。
この日はマザーの母の誕生日パーティの為、
ケーキを作る為の工程表なのですが・・・。
面白いのが、1:15~から作業を開始して4:00までの間
に、1:30と3:00と4:00の計3回の
「ティータイム」があるのです。
何だか素敵なケーキができそうな・・・

イギリス人らしいゆとりだな~と思ったのでした。
異文化の違いを体験したり知るということはどれも
斬新でへえ~っと驚くことも多いのですが、物の視点や
視野が広がるような不思議な感覚が生まれる気がします。
またイギリスで暮らす人々って面白いな~と思うようなことも
いろいろとありました。
長いので次回に続きます・・・。