Tada's blog -13ページ目

色取月(いろどりづき)

【彩りも豊かに】

 9月にもいろいろな呼び名があります。
「秋の夜長」と云われるように、夜が長くなることから長月。
夜が長ければ、夜中に目覚めることも多くなることから寝覚月。また、菊の花の季節ということから
菊月、菊見月、菊開月とも呼ばれています。
 そのほか、稲刈月、小田刈月などの呼び方もあります。
 今の暦では少し早いですが、旧暦では秋まっさかりです。
 木の葉も色づきはじめるので紅葉月、そして色取月という異称も生まれました。
 日中の暑さは残るものの、台風一過の抜けるような真っ青な空、その下で、
まだ咲き残っている夏の花々に加え、秋の花が咲き始めます。
 昔とは違った意味で、この時期、彩り豊かな月と云えるのかもしれません。

儚い(はかない)

【人の夢とかけて何ととく】

 「儚」という漢字は、もともと、くらい、迷うという意味で、はかないという意味はありませんでした。
それを「はかない」と読みだしたのは、日本人のようです。
 「はか」とは、目当てや物事の進み具合のこと。そして「はかない」は、そうした目当てや物事が
順調に進まないという意味でした。
 人の夢と書いて「はかない」
 夢が順調に進まないのは、当然といえるのかもしれません。むなしいこと、あっけなく消えてしまう
ことではないのです。
 障害を乗り越えて、夢を叶えた人はたくさんいます。
あきらめてしまったから儚くなってしまったのですね。
人は思い描く夢に、初めから儚い夢なんてないはずです。

挨拶(あいさつ)

【あいさつとは、これいかに】

 「挨」も「拶」も、押すとか、迫るという意味を持っている漢字です。
 禅宗では、「一挨一拶」といって、打てば響くように問答を繰り返すことで、
悟りの深さをはかるのだといいます。これが挨拶の由来です。すさまじい迫力で問答を
繰り返すことによって、自分の未熟さを知り、また、修行に励んだのでしょう。
 私たちが日常交わしている挨拶にも、それぞれ意味があります。
 「おはよう」「こんにちは」「さようなら」
 それぞれ、相手をねぎらったり、気遣ったり、無事を祈ったりする気持ちが込められているのです。
 打てば響くように気持ちよく交わす挨拶も、自分磨きの一歩なのかもしれません。