- Rainbow
- Difficult to Cure
1981年作品。
前作「Down To Earth」ではHEAVYな音に絶妙のさじ加減でPOPなメロディを融合させてみせたが、それはまだまだR.J.Dio時代のブリティッシュHR色を濃く残したものだった。それから1年半、本作ではVo.がJoe Lynn Turner に交代、そしてなんとついにDs.のC.Powellが脱退、Bob Rondinelliが加入した。
Blackmoreの狙い通りではあったのだろう、音は大きく変化し、ややアメリカンHR寄りのカラリとした音の中にもブリティッシュ特有の憂いを散りばめたような、新鮮なHRを聴かせてくれる。
HM色は大幅に希薄になり、キャッチーな歌メロを持つ1級品のハードポップ曲が並ぶ。
1.“I Surrender”はまるでTOTOかFOREIGNERを想起させるご機嫌なハードポップ(旧路線のファンはかなりのショックを受けた)。前作収録の“Since You Been Gone”と同じくRuss Ballardの書いた曲で、全米トップテン入りの大ヒットとなった。
4.“Magic”もBrian Moranなる人の書いた曲だが、これもご機嫌なナンバー。
9.はアルバムタイトル曲となっているが、実はベートーベンの第九をアップテンポのHRに仕上げたインスト。永らくライヴでの重要なレパートリーとなった。
上記以外は全てオリジナル曲だが、どれも粒ぞろいのキャッチーな曲ばかりで、飽きの来ないアルバムになっている。
中でも、インストの5.“Maybe Next Time”は私にとって生涯のベスト10に間違いなく入る名曲。
新Vo.のJ.L.Turnerは、ややハスキーだが適度な透明感も兼ね備えた良く伸びる甘めの声をもつ。この時期はまだ若干線の細い感もある(後にはもう少し太い声質になったような気が)が、パワーは十分。さすがBlackmoreが採用しただけあって、魅力的だ。
Ds.のB.Rondinelliはややドタドタする感もあり、実力的には疑問もないわけではないが、C.Powellでは残念ながらこのアメリカンなHRサウンドにはならなかったであろうことを考えると、結果的には大成功のメンバーチェンジであったと思う。
ポップなハードロックが好きなら買って損なしの名盤。
泣けるギターインスト、“Maybe Next Time”1曲のために買っても損なし!