さて、通常は年初に投資スタンスを決めて始めるのですが、昨年の夏からプライベートが大変なこともありゆっくりと考える余裕がなく今までずるずるときてしまいました。
1月の市場はその年全体の市場動向の縮図なんて言われることがありますが、僕にとって1月はとても気持ちのよい上昇を遂げた月でした。昨年2022年は既に株式市場はコロナ特需後の反動を見越した動きになっており冴えない年となりました。たとえば僕が保有しているSUMCOなどは現在、配当率が5~6%を超える水準ですが、特に大きく上がるようなチャートを形成せずに1,800円から2,000円の間を彷徨っています。僕としては3,000円くらいはタッチしてもよい状況だと思っていますが、市場の評価はそうではありませんね。メモリー需要の停滞でハイエンドのロジック向けのベアウエハも提供するSUMCOの株価はイマイチです。ただ、僕はやはり安いと思っています。勿論、過剰な設備投資になっているという指摘も加味した上で、やはり株価は安いままで評価が低いと考えています。これはSUMCOに関わらず僕が保有している株式は総じて市場評価が低すぎると考えています(笑) 資金効率を考えると、いつ上がるか分からないこれらの株を保有するのは愚かだ、という意見もあるでしょうし、僕としては「ごもっともです」としか言いようがありません。ただ、株が上がるのは保有期間の内の5%にも満たないのが通常なのです。そういう意味では、ある意味での信念は必要で、且つ、頑固にならないようにメンタルを制御する必要があると思います。保有することもリスク、売却することもリスクですから、しっかりとリスクを考えて、一喜一憂せずに、他人のコメントなどに左右されずに自分で判断をしなければなりません。
とは言っても、今年の市場はインフレや金利の動向によって一喜一憂する1年になると考えています。ファンダメンタルはそう簡単に変わらないものですが、株価はコロコロと表情をかえるだろうと思います。これは市場参加者がFRBのコメントや企業決算をその時々の雰囲気を反映しながら都合の良いように短期解釈することを繰り返すからですね。
パンデミックになってからは、成長小型株の投資が一部の人のおいしいお話ではなくなってしまいました。ですから株価が1/5や1/10になることを経験した人もいると思います。もはや掘り出し物を見つけるということは非常に難しく、逆に流動性や財務基盤を考えた場合のリスクがリターンに見合わなくなっているかと思います。少し前であれば、5銘柄中の1銘柄が10倍になれば残りの4銘柄の1つや2つが1/10になっても大いに稼げた訳ですが、今はそんな美味しい株を見つけることは無理に近いですね。市場参加者のレベルが上がったことで、少し前の有効戦略は、今では投資ではなく投機に近づいていると思います。
そうなると今後の投資スタンスはインフレや金利上昇が十分に現実的な日本では高配当株、景気の影響を受けにくく世界人口の増加と共に成長しそうなバイオメディカル関連株、成長分野の中で更に成長しているような高付加価値提供型銘柄(半導体やIT関連など)、世の中で絶対に必要とされる製品を扱っており、且つ、競合が少ないような地味な会社(食料問題の恩恵をうけそうな農業関連株)等、こういった総じてあたり前の少し面白みにかける投資スタンスがよいと思います。因みにIT関連はIT人材を扱うような会社、IT関連のコンサルをしているような会社も引き続き有望でしょうし、ノウハウの蓄積が重要という意味では質の高いITエンジニアを獲得し、そしてそれらのITエンジニアの働く環境を給与や福利厚生を含めて構築できているような会社が有望です。優秀なエンジニアが沢山いれば、必要に応じて高付加価値ソリューション開発へのリソースアロケーションは可能ですから、今の状況だけで判断することはチャンスを逃すことになると思います。コンサルやIT関連の会社は人材が最大の保有資産で設備産業とは根本的に異なるからですね。
先に述べた通り、今年は市場がその時々の勝手な解釈で株価は上がれば下がるを繰り返しそうなので、優良な株がとても安くなる可能性が十分にあります。例えば、村田製作所などはセラミックコンデンサーやRFモジュールで非常に強い会社ですが、世界的にスマホの販売が低迷する中で株価が実態よりも安く放置されていますね(スマホの販売がずっと低迷すると考えるのは難しいにも関わらず!)
なので、しっかりと現金余力を残しながら、買った株は放置して一喜一憂せず、全体市場がセンチメントの過剰反応で下がっている時にガッツリと優良銘柄を買うのがこれからの1年では有効と思います。恐らく来年くらいからは株価はまた上昇軌道を描き始めると思います。FRBのターミナルレートが決まり、利下げが始まる前後なので、ラフには2年後を見据えた仕込みをしっかりと進めていくのが賢明で、博打は極力避けていくのがよいと思います。
以上が僕の現在想定している投資スタンスとなります。ご参考になれば嬉しいです。