経済評論批評?! | spider-thread-21のブログ

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四季報オンラインに小幡績という経済学者の記事が出ています。

 

この先生の感触では株式市場は21世紀だけでなく22世紀も冬眠を続けるそうです。そして2023年は株式市場にとってよいことは一つもなく、冬眠には10の理由があると述べられています。小幡氏はウィキペディアを見ると投資家でもあるようです。僕の勘なのですが、彼は投資家としては疑問符がつきそうです。以下、小幡先生の主張の僕なりの要約です。僕の誤解があるかも知れませんので、本当のところを探求されたい方はオリジナルの記事を参照してください。それではお楽しみください。

 

2023年が株式市場が冬眠となる10の理由は以下のようなものです。

 

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① 米国の金利は市場の期待とは裏腹に上がり続け、ドル高は続き、世界中で金融引き締めが続く。

 

② 市場は2023年後半から金利が下がるという期待を織り込んでいるが、この期待は裏切られて、FRBがたとえ「利上げをしない」というような中立的な決定をしても利下げ期待に対するネガティブ・ニュースとなって株式市場を軟化させる。

 

③景気が悪化する中で、実体経済や企業業績はふるわない。金融機関は最悪の場合に備えて高い金利でしか融資をせず経済は縮小均衡に陥る。

 

④ 気の早い投資家は2024年には景気が上向くと考えて、2023年後半には株価が一旦は上昇するかも知れない。しかし、これは淡い期待に終わる。そもそも利下げで金融バブルが発生し、利上げでバブルが崩壊したのだから、再び金利を下げたところで経済が浮上したり市場センチメントが浮上するわけがない(もともと強欲な市場参加者によるバブル形成だっただけで元の木阿弥)

 

⑤ 2023年の実体経済の不況は21世紀で初めての脱出不能なスタグフレーションになる。状況は1970年代のそれよりもひどい。もはや財政政策や金融政策の打ち手がない。1990年以降、金融バブルは繰り返されたが、すべて政府による救済措置で延命されてきた。政府は量的緩和の継続でもう財政出動ができないのだから、経済は、政府からの救済なしに21世紀で初めて自立回復を迫られることになる。

 

⑥ 1970年代は日本をはじめとする新興国が世界経済を支える役割を果たしたが、今は、中国にそれを期待することが出来ない。中国経済の構造転換によって短期では済まない大停滞が世界経済の足枷になる。

 

⑦ 中国経済の一時的破綻が起き、中国不動産市場のバブルが崩壊する。世界では実態経済の不況、リスク資産市場のバブル崩壊や低迷が同時に発生する。

 

⑧ ポピュリズムが跋扈した今の時代では上記のような試練に政治や社会が耐えられない。ポビュリズムはブレグジット、トランプ現象、アベノミクスだけでなく世界中を支配している。このような状況下では経済問題はより深刻で複雑になりハードランディングするしかない。

 

⑨ このようなときに堕落した大衆社会に対して真実を語り真摯な社会問題解決策を訴える学者や知識人が不在である。アメリカも然りである。

 

⑩ ①から⑨が確実に起きる中、⑩はまだリスクシナリオではあるが、ポピュリズムが独裁者を生み、そして戦争を手段として利用する可能性が高まる。そして戦争の終結は国家体制の破綻まで続く。2023年以降は世界的規模の戦争リスクが高まり、その兆候が断続的に現れて、その度に株式市場は何度も下落する。戦争のリスクは株式市場の低迷よりもより深刻であり、従って、株価の問題は放置されるから、株式市場は冬眠することになる。戦争による世界秩序の崩壊は近代資本主義という構造を衰退させ、量的拡大、そして低成長経済以後の世界経済はゼロ成長の時代へと移行する。

 

要するに膨張の時代は終わりを告げ、内的質的充実の時代、変化の時代から安定的循環の時代、スピードの時代から観察と熟考の時代へと大転換していくことになる。この不況は抜け出すことができず、何をしても無駄で、受け止めるしかない。そして、新しい時代がくることへの心の準備をするしかないのだ。

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私見ですが、いろいろと当たり前のことを述べて、結局は心の準備をするだけなら、経済学者のレゾンデタールはどうなるのでしょう(笑)ちなみに、欧米ではポピュリズムに対して、真摯な提言をする人達は学者や知識人の中に結構いると思います。もしかして小幡先生は英語が苦手なのかな。確か二浪程して東大に入り、主席で卒業した努力の苦労人というイメージだったのだけど、この記事自体がポピュリズム的な気がしています。

 

皆さん、良い年をお迎えください。