いよいよ発酵の工程に!
Taona(タオナ)やMazo(マソ)ですり潰したバガス(アガヴェ繊維)と
絞ったジュース、それと同量の水を加えたモノを発酵槽に入れます。
その多くが木製の発酵桶で松材がよく使われています。
地域によっては、石で作られた桶という場合もあります。
最もレアで古い習慣と伝統を重視するパレンケ(蒸留所)では
大型動物のなめした皮を器状にして発酵させます。
現在では殆ど使用されていないのですが、独特の風味の仕上がりになります!
上の写真は6月に数件のパレンケを見学させて頂いた際に
発酵桶に入れて約5時間という状態の桶を見ることが出来ました♪
「プクプク」と泡をたてて発酵していました。
舐めてみると・・・甘いんです!薄めのアガヴェ・シロップのような感じでした。
メスカルの発酵は、その場所に漂っている天然の酵母による発酵のみなのです!!
人工酵母や発酵促進剤などなど、一切の添加物を使いません。
季節や気温などの要素によって発酵に費やす日数も様々で、
全てはマエストロの判断なのです。
このような自然発酵なので7日前後かかります。
メスカルの生産にとって味わいや風味を左右する重要な工程といえます。
前回、何故?時間のかかる非効率なタオナやマソで
すり潰さなくてはならないか?というお話をしました。
この発酵過程で微生物が繊維の中の糖にアクセスし易くさせる為に
あのような方法をとっているのであります。