アドバイスについて、いろいろと考えてたまとめ。
カウンセリングするときはアドバイスはあまりしません。
こちらは「アドバイス」とは思ってないけど、「アドバイス」ととらえる方もいるかも。
アドバイス、というより提案っていう形はしていくと思います。
そういうカウンセラーは多いと思います。
カウンセリングをして、自分の悩みに対して、「その答えをアドバイスしてくれる」
と思ったら、肩透かしというか…「カウンセリングなんて、意味がないものだ!」
なんて勘違いをしてしまうと思います。
言葉の意味としては、「忠告。助言。」なんてことですが、
私の意味する”アドバイス”って、
『相手の状況はさておいて、自分の経験や知識に基づく一般論や、
自分なりの思い込みや決めつけやルールを押し付けること』
であったりします。それはもうしません。
以前の私のアドバイスは、言葉上は聞こえのいい命令に近いですね。
「~したほうがいいよ(っていうか、『やれ』ってことなんだけどね)」
って、半強制してました。やってくれないと、イライラしてました。
なぜなら…
相手がやらなければアドバイスした自分の無能さを思い知らされるから。
アドバイスした相手が成功した場合は、自分がすごい人間だって思えたから。
そして、「アドバイス通りに相手が動いた」ということで、
相手を自分の思い通りにコントロールした感じになったから。
ひでぇ…昔の自分ひでぇ…orz
あ、今はもちろん違いますよ。
そんな失敗を重ねて、意味のないことだって気づいたし、
共依存ぎみなものを改善していったので、そんな相手をコントロールする必要もないし、
無能でもないし、すごい人間でもないことも認められて、自分を確認するために
する必要がなくなったんです。これは自分の体験から得たもの。
他にも、アドバイスをしない理由は、
『アドバイスをしたことで、相手の成長する機会を奪っているから』
『的を得ないアドバイスは、解決どころかモヤモヤしか残らない』
『アドバイスよりも重要なことがあるのに気付いた』
からだなと。
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『相手の成長する機会を奪っている』
アドバイスを得られると、それぞこの悩みの答えだ!みたいに、
簡単に答えが手に入ってしまうときもあります。
(切羽詰まった時、人の生死だとかが関わっているときは、別です。)
答えが簡単に手に入ったら、自分でいろいろ悩まなくて済みます。
自分で考えなくて済みます。他の人に聞けばいいんだから。
そうすると、「問題を自分で解決する力」が育たなくなってしまうんです。
誰かがやってくれる。アドバイスしてもらえば、なんとかなる。
じゃあその”誰か”がいなくなったらどうなっちゃいますか?
…自分では問題を解決できなくなってしまう恐れがある。
だから解決してくれる誰かに依存する。
これじゃ共依存まっしぐらですよぉ~><
アドバイスをしたくて仕方ない心の奥には、
『相手を信頼できない』ってことがあったりします。
それは相手のことが『信頼できない相手』という意味じゃなくて、
「この人は、きっと困難を乗り越えられる人だ!」って思える自分を信じられるか?
ってことです。
悩んでる姿をみるのはとても心が痛いです。辛いです。できるなら見たくないです。
だから自分にできることは精一杯したいと思っています。
けれど、それは直接自分が相手の悩みや問題を解決することではないんですよね。
それは「何もせずに見捨ている」とは違いますよ。
相手が「助けてくれ!」って頼ってきたときにはじめて、
いつでも(時間帯のことでなくてね)自分のできる範囲で助けられるようにしておく。
相手を信じて、絶対乗り越えられるから大丈夫だよっ!って「見守る」ということも、
自分にできる精一杯の、最大限の助けだったりします。
(そこがall or nothing思考だとごちゃごちゃになりやすいとこかもしれませんね)
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『的を得ないアドバイスは、モヤモヤしか残らない』
ありませんか?
会話終わって、なんだかモヤモヤ…すっきりした感じがない…。
アドバイスをもらったときは、
「うん、知ってる。分かってる。やってみた。
(もしくはやろうと思った)
けどね、できないの!分かってるんだけど、できないの!!!」
なんてときもありますね。
アドバイスをしたとき…例えば別れようか悩んでるとかの話で、
『別れたほうがいいよ!』なんて恋愛アドバイスして、相手の反応が
「…うん、そうなんだよね。でもさ、いいとこもあるんだよ!…」
ん?さっきまでの泣いて別れたいって言ってたのはどこへ?とかw
自分の価値観やルールを押し付けるのは、こちらが多いですよね。
結局、「私はこうしてうまくいった」ことだけど、
アドバイスした相手にとってすべてうまくいくか?っていうのは分からないわけです。
無意識的な心理の話だと、
アドバイスを受ける側は「はい。」と一回受け止めるけど、「でもね…」
と反対の意見続けて、最終的にはアドバイスしている側がうんざりしてしまったり、
意見をたくさん出してるのに、無力だ…と感じさせてしまっています。
これは心理学的な話になると、交流分析の中の「ゲーム分析」で、
「はい、でも」ゲームと、「あなたのために」ゲーム(訳し方はいろいろある)
を繰り返して、自分を貶めていたりします。
日本的な感覚だと…挑発されて相手の土俵に乗せられ、独り相撲をお互い取って、
お互い勝負してないし、見えない敵と戦って、勝手に体力消耗して、傷ついてる、
って状態。なんかイメージわきますか?
あの人といると疲れるとか、話した後はなんかモヤモヤする
感覚は、悪循環の人間関係のパターンです。
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『アドバイスよりも重要なことがあるのに気付いた』
という↑のようなことに気づいたのが大部分。
で、カウンセリングで大事にしてるのは、
「答えは、すべて相談者の心の中にある。」
っていうことにも気づいたんですよね。
ただ、答えが見つからないときっていうのは、不安や問題という霧
が濃くなって、みつからなかったり、迷子になっていたりすることが多い。
この場合は、辛さや不安を吐き出すのに話をしただけで、霧が晴れるときもあります。
「本当は答えが分かってるんだけど…」なことを、
それを認めてしまったらすべてがダメになりそうだから、
今までのことを失ってしまいそうだから、心が痛いから、
現実にある答えを見たくない。って、わざと見ないようにしてることもあります。
本人だけは「醜くて気持ち悪いものなんですっ!」って言い張ってる。
けど、それは意外と幻想で、思い込みで、勘違いだったりするんですよ。
他の人が見ると、本当はキラキラして、素敵で、素晴らしいものだったりして、
実はそれが答えだったりするのに。あらーもったいない。
なので、アドバイスよりも大事で、必要なこと、
「自分と向き合うこと」を先にやってみましょうよ?と。
それが安全にできる場所や時間を提供しているのが、カウンセリングの場です。
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かといって、私はアドバイスを全くしないのか?って言ったら嘘になります。
アドバイスをするということが悪いってこともないです。
アドバイスしたことで、相手の視点が変わって、気づきが得られて、
「そっか~!そうやっていけばいいんだ!」ってことは往々にしてありますからね♪
けど、それはカウンセリング以外の時。
大体お酒飲んでて、説教モードになると多くなりますねw
↑なかなかめんどいwww って自覚してます(;´Д`)
酔ってる時なんかはくどくど言ってしまって、
翌日に「やってもうた…ごめん…(ノДT)」とか思うことはありますよw
これも心のクセ。ずっとアドバイスしてきたクセがでちゃってるんですね。
けれど、前のように無自覚でなく、ちゃんと自覚してます…。
困ってる人に対して、アドバイスをしなければならない!とか、
アドバイスすると優位になったようで、それで自分が保てている感覚がある。
また、相手がそのアドバイスをやってくれないと、
イライラしたり、怒ってしまったり、自分が無意味な感じがしてしまったり、
依頼されてもいないのに相手の問題を解決しなきゃいけないと思ってしまったり。
すごく責任感が強い方なんだと思います。その人を思って言ってるんですもの。
けどそれが辛くて、疲れてしまったり、強迫的に感じていたり、
人が離れていくような感覚で、そんなはずじゃないのに…って感じたり、
それが元で無力感や自分が無価値な感じに思っていて、もうやめたい!
と思っている方は、カウンセリングを受けてみてもいいと思います。
無意識的なところで引っかかっているものがあるかもしれません。
もしかしたら、子供のころの親との関係からそうなっているかもしれませんね。
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