![]() | いっしょにいると疲れる人―「くされ縁」の人間関係の研究 バーバラ・E. ホルト Barbara E. Hort 講談社 2001-04 売り上げランキング : 239136 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いませんか?一緒にいるとな~んか疲れる人。
ああ、おもしろいタイトルだなぁ~と思って、手に取ってみたら…
これは!!!!!となった本です。
人と真剣に接すると、そりゃ疲れる。
それは大概、いい意見が出て、あーでもない、こーでもないって議論になって、
その時に結論にいたらなくても、停滞からほんの少しでも脱した気がして、
なんかいいこと思いつきそうかも!進めていけそうかも!
って、前向きになれる人。「心地よい疲労感」って感じ。
それと本の話はは別の話です、ってことで、上の例を出しました。
本書では、「一緒にいると疲れる人=ヴァンパイア」と比喩して、
どんな人が現代における「ヴァンパイア」なのか、
実際の例や、神話、映画から例をだし、その心理や動きに迫っている本です。
著者のバーバラ・E・ホルト博士は、ユング派の心理カウンセラーということで、
ユング心理学に基づいて、例を出して分かりやすく解説してます。
私は心理学を勉強している、といっても、ユングとか、フロイトとか、
そういうので勉強はしてません。なんか難しそうな本?と思うかもしれませんが、
神話好き、映画好きな私としては、例が身近だったので、楽しかった。
「心理学」を通してまた別の見方ができたのがよかったなぁ~。
本の最初に触れていますが、「ヴァンパイアは共依存とも呼ばれる」と。
私はこれを調べているので、本を読み進めるうちに、
「共依存」の関係だなぁ~と納得しました。
そして、この「ヴァンパイア」という比喩はなんとうまいこと言ったなぁ!と。
ここでいう「ヴァンパイア」は、
無意識のうちに相手に付け込み、相手を支配したり、依存した関係から相手を
抜け出せなくしてしまう、人間関係の暗黒面。
そして、誰の心の中にも「ヴァンパイア」は潜んでいる。
世間一般の「ヴァンパイア」ってどんなイメージですか?
ヴァンパイアは生き物の血を吸い生きながらえる。生と力と若さを得る。
一方吸われた側は、それらを奪われる。
けれどそれを差し出したのは、ヴァンパイアに魅了された本人。
ヴァンパイアは正体を隠して、素晴らしい人間になり替わる。
その人にとって、ヴァンパイアは何よりも素晴らしい人に見える。
それは、富の象徴、カリスマ的な魅力、甘美な誘惑…。
それを魅せられると、自分がいかに何もできないかまざまざと見せつけられ、
ヴァンパイアには完璧なものが備わっていると思ってしまう。
なぜか気になる。離れようと思っても離れられない。
なぜかその人に会った後には、こんなに疲れるのに…。
ひ~怖い!
気づかないうちに生き血を吸われていることに。
気づかないばかりか、どんなに疲れても離れたくない、とさえ思ってしまう。
……ってまさに、共依存関係じゃないですかぁ!!
そう考えると、私も「ヴァンパイア」だったなと。
とはいっても、世の中で言う「ヴァンパイア」のあの何かカリスマ的力があり、
それを与える代わりに血を吸うタイプ、ではなくて。
同情・共感・罪悪感・感謝を得ることによって、あなたの心の生き血をすすり
生命エネルギーを奪い取ろうとしているのだ。
今だから、私ははそうだったんだ~と認めます。
人の役に立ちたい。困っている人を助けたい。いつもダメ男を捕まえてしまう。
は、無意識では、
相手をコントロールしたい、感謝されたい、認めてほしい、
いつもダメ男をつかまえてしまうの。なんで?私ってそんな人間じゃないよね?
「あなたは大丈夫、全部男のせいよ」って言って?
ひど~い。本当にひど~い。
けれど。気づいていない。自分が「ヴァンパイア」だってことを。
人の役に立つ。困っている人を助ける。ダメ男を更生させる。
それらすべて”いいこと”だと思ってたから。
そして、このとき会っていた人には、「なんかかえでさんと会うと疲れる」
って思わせていたことでしょう…ごめんなさいm(_ _)m
自分のことを書いちゃいましたが、それだけ、「ヴァンパイア」は身近にいるってことです。
そして、自分の心の中にもいるでしょう。気づいてないけどね。
私にとっての疲れる人は…今までで言ったら、元彼くんだったし、渋谷さんだったし、
新宿さんだった。そして、同僚くんでもある。
ほかにも、ブログに書いてない人もいる。
自分が、
同情・共感・罪悪感・感謝を得ることによって、あなたの心の生き血をすすり
生命エネルギーを奪い取ろうとしているのだ。
であれば、私にとっての疲れる人たちも、この要素がある人たちばかり。
類は友を呼ぶ…そして、自分もそうだった~!
あの有名な「ヴァンパイア」像でない人が「ヴァンパイア」であることもある。
「ヴァンパイア」の例もほかに出てるし、なぜそうなってしまったのか?
そして、その「ヴァンパイア」を”退治”する方法も。
ということで、とても面白い本です。って、伝わってないかもw