研究計画書 | 大学という斜陽産業

研究計画書

ゼミ生から、大学院に進学したいとの相談を受けた。


自分の本心としては、「やめた方がよい」だけれど、本人が行きたいんだからしょうがないだろう。幸いなことに、他の大学の院に進学したいとのこと。いや、ちょっとまてよ、幸いではないかもしれない。どの先生を希望するのかによっては、「出来の悪い学生ですが、よろしくお願いします」と挨拶ぐらいしなければならないかもしれない。


あわせて、頭が痛いのは、出願の際に提出する「研究計画書」である。書いたから見て欲しいと言うが、本当に見るだけで良いかい?


やっぱり何か言わなきゃ駄目だよねえ。


本音:読んでもさっぱり理解できない。いったい何をやりたいのか全然わからない。


実際:研究内容に不明瞭な点があるから、もっと焦点を絞るように。


本音:そのレベルの低いテーマは卒論用じゃないよねえ。あれ、そもそも、君は卒業論文は書いているんだっけ?


実際:大学院の研究はそれなりのオリジナリティが求められるから、あなたオリジナルの内容をもっと含めた方が良いよ。面接では卒論のことも聞かれるから、しっかりまとめるように。


そういえば、勤務先の場合、研究計画書を出願者全員に提出される仕組みになっていない。とりわけ留学生。君たちも本当にいったい何をやりたいの?