論文の数え方
前々から疑問に思っていたこと。
その1:論文の数え方
師匠が言葉遣いにうるさかった(自分の文章は一向に上手くならないが)。
論文を1本、2本と数えると、そんな日本語はない、と言われた。1篇、2篇と数えるべきだと教わった。
でも、就職してからと言うもの、まわりはみな「本」で数える。ネットで理系の人の話を読む限りでは、「報」と数えるケースもあるらしい。
その2:ある特定の人の書いた論文の数え方
これは業績の評価にも関係することかもしれないが、ある個人が書いた論文の数はどのように数えるべきなのだろうか。
文系の多くの場合、単著のケースが多いような感がある。この場合だと、論文1編につき1と数えて良いだろう。
ところが、理系の場合、共著の方が多いようである。その際、たとえば、2人で書いたら0.5と数えるのだろうか。
ファースト・オーサーであるか否かも関わるという意見も聞いたことがある。しかし、単純に五十音順もしくはアルファベット順で並べるのが慣例の分野もあるだろう。
このその2の疑問は、このような分野の慣例を無視した大学本部の姿勢に疑問を感じたからである。
ちょっと前の話であるが、大学の活性化のために、と言う名目で、教員の研究業績を単純に論文執筆数で比較したのである。その本来の意図は、年を取れば論文執筆数が減るということを明示して、定年を下げることにあったらしい。でも、その意図はもろくも崩れたので、それはそれで大笑いなのであるが、そのときのデータで、文理を比べたものをみて、愕然としたのである。う~ん、桁が一つ違うのである。
もちろん、そのときのデータは、共著でも1とカウントしており、年齢が上がっても、お弟子さんや研究室の若手が中心に行った論文にも共著として名前を連ねていた。その結果、大学本部としては、本来の意図が達成できなかったのであるが、そもそもそういう数え方ってありですか?