大学評価 | 大学という斜陽産業

大学評価

大学基準協会による大学評価の結果が公表されました。早速同協会のサイトに行ってみたのですが、ここでは公表されておりませんでした。だから、この評価結果とは直接関係ない内容ですが、ちょっとばかり書いてみます。

大学の設立にあたっては、ご存じの通り日本では文科省の認可が必要です。簡単に言えば、事前の評価が重要で、その後はある意味ほったらかしだった訳です。日本って、結構そういう感じのシステムが多いですね。余り良い例えではないのですが、例えば、医者。医師免許を取ってしまえば、免許は更新制ではないので、ある意味医療ミスを何回もおこしても医者を続けらるケースもある訳です。

それに対して、アメリカでは自由に大学を作ることができます。規制もありますが、日本に比べれば無いに等しい(アメリカは州ごとに規制が違うという特徴もあります)。詳しくは、アメリカの大学認可制度と無認可大学を読んでいただくとわかりやすいでしょう。

では、大学の(教育の)質はどうかというと、民間の認証団体による認証によって確保されている(例えば、高等教育の質保障についてでも読んでいただくとよいだろう)。だから、法形式上は大学であっても、資格試験を受けるときとか、他の大学に移ったり、大学院に進学する場合に、その大学の単位や学位が認められない場合がある。だから、必然的に、学生はそのような認可を受けた大学を選択することになる。また、同業者による認定ではあるが、日本にあるような仲間内だからというお手盛りはない。

今後、日本もこのような事後評価を重視していくようである。はたして同業者が同業者の生殺与奪を握るようなことが定着していくのだろうか。 自分の勤務先も、大学基準協会の加盟校なので、いずれ評価の対象になるのだろう。また、自分の評価が大学業界での生き残りにも関連してくると思うと、他人事ではない。しかし、その一方で、評価のための書類作りに忙殺されることになるならば、それは避けたいとも思ったりして。もう少し真面目に考えるべきなのかもしれないが、今日はこれぐらい。