ガイダンス
新年度が始まり、在学生のガイダンスは一応終わった。別に教務の担当ではないのだが、個別に相談に来る(ごく少数の、しかもほとんどはゼミ生である)学生への対応はまだ続くだろう。
そして、入学式を終え、新入生へのガイダンスが行われる。しかし、これがまた厄介である。もちろん、初めて大学というシステムに触れるので、例えば、時間割を自分で決めたりということに不慣れである、というようなことは、個人的には全然問題ではないと思う。問題は、やはり至れり尽くせりの配慮である。自分の学生時代を思い起こせば、よけいなお世話、という感もしないではない。
いったい何をするのかというと、「友達作り」を手伝ってあげるのである。そこまでしてあげる必要が本当にあるの?と毎年思う。自分の勤務先だけではないが、ガイダンスを泊まりで行う大学もあるだろう。自分の勤務先では、この泊まりがけのガイダンスの主要な目的の1つが、この友達作りなのである。
確かに、高校であれば、大抵の都道府県では学校区というのがあって、ある程度限定された地域から進学してくるので、生徒同士に接点がある。しかし、大学ともなると、大学によっては日本全国から進学してくるし、高校のように固定したクラスもないので、友達を作るきっかけが少なくなっているというのである。そして友達ができないと、大学に来ても楽しくないので、だんだん大学に来なくなり・・・、という筋書きが背景にあるらしい。
こんなお膳立てをしてあげたって、友達を作れる人は作れるし、作れない人は作れないと思うのだが。友達がいたってドロップアウトする人はすると思うのだが。
こんな風に考える自分が時代遅れなのかなあ、と最近つくづく考えさせられる。