オルゴール | sphere

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自作歌詞・詩置き場。
’13ブログリより移転しました。

止まったままの時間が
きりきり 動き出す
細い指が 螺子を巻いて
動き出す

懐かしいメロディ
途切れ途切れの音符
雑音(ノイズ)混じりの
僕と あなたの音

「あなたの指が紡いでいた
大好きだった あの唄を
ずっと ずっと 奏でてあげる」
私がそばにいるからって
確証のない約束を
ずっと ずっと 忘れないで

止まったままの時間が
かたかた 流れ出す
黒と白から 金の櫛
聴こえなくなった音


あなたが忘れないのなら
あなたの そばにいるのなら
あなたが ここにいるのなら
僕は それでいいよ

自己満足だなんて
そう言って目を伏せないで
あなたの時間は止まらないで
僕を置いて 流れて
止まらないで


「あなたの指が紡いでいた
大好きだった あの唄を
ずっと ずっと 奏でてあげる」

「あなたの時が止まっても
私の音が止まっても
ずっと ずっと 奏でられるように」

壊れて朽ちてしまうまで
響いていて








数年ぶりになりました。お久しぶりです。

ちょっとした時間にふと思い出して書いた詞ですが、折角なのでこちらでも公開します。

タイトルド直球の、オルゴールの話。
音を失って楽器を手放した彼と、大好きな唄をオルゴールにして彼の代わりに奏でようとした彼女の話です。

オルゴール、1度は自作に憧れますよね。

では、またいつか。