水面 | sphere

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自作歌詞・詩置き場。
’13ブログリより移転しました。

「一度でいいから
思いきり
愛されてみたい」と 笑った
眩しい暗闇に背を向けて
どす黒い海を見つめながら

優しい手が 声が 瞳が
全てが ひとつを指して
銀色の針 きらきらと
言葉のように 輝いた

その 手を
どうして 一度だって
掴んで 引き寄せたなら
その 声を
どうして 忘れて
しまえば
良かったのに

「一度でいいから
思いきり
愛されてみたい」と 笑った
変わらないままの表情が
セピア色に 融けないままで

優しい手は 声は 瞳は
濁った水の向こう側へ
君の嘘を 本当の嘘を
身勝手に 捨ててしまった


その手を
どうして 一度だって
掴んで 引き寄せたら

その手を
どうして 一度だって
差し出してくれたなら

その声を
子守唄のように
聴きながら

繋いで
その手を

同じ あの 海へ
















久々すぎて申し訳ないですが新作です。
と言っても、元々最初の1フレーズだけ書いて放置してたのを発掘して完成させたものです。
最近実は全く書いてなかったので、苦戦しました・・・

「君」のイメージは、今回は珍しく男性。
いつもは逆なんですけど、なんとなく。

後半の短い言葉は勢いで書けていい感じです。
ノッてきたというか、頭の中に明確なビジョンができてくるというか、そんな感覚でした。

何の話か、読んでいくにつれわかるのではないでしょうか。
なんかこう、毎度のことながら暗くてすいません。

感想お待ちしています。