レイニー | sphere

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自作歌詞・詩置き場。
’13ブログリより移転しました。


暗い夜空に 響く雨音
僕を閉じ込めるようで
何度となく 繰り返し
手紙を読み返した


あなたに届くようにと
必死で綴った言葉
色褪せていく事を怖れて
手放せないまま


レイニー、レイニー
この声が聴こえますか
臆病な僕には
あなたが見えないのです

例えば あなたに
言えなかった言葉は
幾らでも 溢れるのに


暗い夜空に 響く雨音
僕を閉じ込めるようで
不意に 落ちる雫が
涙に 見えた

あなたに見られないように
そんな言い訳をしては
巧くなった嘘を吐き出して
触れられないまま


レイニー、レイニー
この声が聴こえますか
あなたがくれた世界で
僕は笑えていますか?

例えば あなたが
隣で 笑うなら
意味のない願いだけが
まだ どこかで


喧騒に満ちた空気の中
あなたは僕の手を引いた
『早くあの飛行船に乗らなきゃ』

ずっと近くなった空の下
大きな白い飛行船
「―――会いに、来ました。」


レイニー、レイニー
この声が聴こえますか
臆病な僕でも
あなたに届きますか

レイニー、レイニー
この声が聴こえますか
あなたがくれた世界で
僕は笑えていますか?

例えば あなたに
言いたかった無数の言葉を
きっと僕より素直な雨空へ
あなたへ

届いて





















20130530

わりと苦戦しました・・・。
サビ部分にリフレインが欲しいと思い、なんとなくレイニー。特にひねりもなくRainyです。
打ってる途中でレインミーという打ち間違いを起こしました。 Rain me、これはこれで良いかもしれません。
常連で読んでくださっている方にはわりとおなじみかもですが、雨=涙という安直思考です。

この詞には明確なモデルがあります。
水鏡希人さんという方の「君のための物語」という作品に出てくる、(第1章時点で)作家志望「だった」男性と画家志望「だった」女性です。
本当にこの小説が大好きで、いつか題材にしたいと思っていて、今回ようやく書けた感じです。1章以外のお話も大好きですが今回はこの二人で。

勝手なイメージですが、作家志望「だった」男性(小説中における「私」)はちょっと不器用な男性だと思っています。そこそこ鈍感ですし。だけどそこが、いい意味で人間らしくて好きなんですけど。

また続き出ないかな。