陽のあたる窓辺
君はいつだって
目を細めて笑う
「まるで猫みたい」
そう言うと照れたように
あくびをひとつ
「暖かいなあ」
小さな部屋でも
君とふたりなら
それだけでいいの
だから
ずっと
ここにいてよ
手をつないで
歩いたあの場所が
今はもう
少し違って見えるの
「好きだよ」とか
そんな言葉
必要ないから
そばにいて
そばにいて
夕暮れの人波
君を見失いそうで
思わず手を伸ばした
振り向いてくれるって
ちゃんと知ってるのに
時々 怖くなる
だから
ずっと
離れないで
君が触れた
指先 その温度が
いつまでも
灼きついて 消えない
お気に入りの
曲をひとり
口ずさむ君の
優しい声が
まだここにあるのに
空白を埋めるように
飾った花が
ひだまりの中 揺れてる
すぐ近くのサイレン
耳鳴り 痛い 怖い
割れたガラス 綺麗
どうして目を覚まさないの?
この花束を
贈るよ もう笑えない君に
刻まれた 名前を呼ぶ
触れてみても
冷たくて
何度も叫ぶよ
そばにいて
そばにいて
陽のあたる窓辺
照れたような君を
想いながら
あくびをひとつ
「暖かいね」
20100508
ひなたぼっこしていて、眠くなってあくびをして、という、優しい空気を目指しました。
後半は完全に自分の趣味と言うか、このまま幸せなわけがないというか。
どんでん返し好きなんです。
でもあくまでも全体的に優しく、優しくを心がけました。
タイトル「your,」
続く言葉はwarms,voice,nameなど。
色々考えたんですが、結局決まらなくて…
続きは自分で考えてください、みたいな(爆)