「新しい場所に行くのが怖い…」そんな不安を抱える子どもは少なくありません。

見知らぬ場所や新しい環境に対して強い抵抗感を感じることがありますが、安心感を持たせるための対策があります。

この記事では、事前に場所の写真や動画を使って視覚的に「仮想体験」をさせることで、子どもの不安を和らげる方法をご紹介します。

 

特別支援学校教員としての深い経験を持つ私は、このブログを通じて、障害の疑いがあるお子さんを持つご家族や、特別支援学校で働く新しい教員の方々が、不安や迷いを克服し、お子さんの個性を理解し、その能力を活かして充実した人生を送るためのサポートを考える場を提供したいと考えています。

この記事は、私の個人的な意見と長年の経験に基づいており、時には率直な表現が含まれるかもしれませんが、それは皆さんのことを思ってのことです。もし不適切な表現があれば、お許しください。

新しい場所が怖い理由

子どもが新しい場所に行くのを怖がる理由は、主に未知への不安です。何が待っているのか、どんな人がいるのか、環境がどうなっているのかがわからないことが、恐怖心を引き起こします。

  • 未知の状況に対する不安:何が起こるかわからない状況に対して、子どもは敏感に反応します。
  • 環境変化に対する抵抗感:特に発達障害のある子どもは、いつもと違う環境に対して強い抵抗感を持つことがあります。

解決策1: 写真や動画で視覚的に安心感を与える

新しい場所に行く前に、事前にその場所の写真や動画を見せることで、子どもに「ここはどんな場所か」を視覚的に理解させることができます。視覚的な情報を事前に提供することで、子どもは「未知の恐怖」を軽減できます。

ステップ1: 写真を見せる

まず、その場所の写真を事前に見せてあげましょう。建物の外観や内部の様子、人々がどのように過ごしているかなど、できるだけ多くの情報を視覚的に提供します。
例えば、学校や公園、病院などに行く際、事前にその場所の写真を一緒に見ることで、子どもが安心できるようになります。

ステップ2: 動画でリアルな体験を提供

さらに動画を見せると、音や動きが加わり、よりリアルな体験ができます。例えば、実際にその場所でどんな音が聞こえるのか、どのような流れで物事が進んでいくのかが伝わります。これにより、子どもが「仮想的にその場所に行った経験」を持つことができ、安心感を高められます。

解決策2: 仮想体験で徐々に慣れさせる

写真や動画を見ることは「仮想体験」として、実際に新しい場所に行く前に心の準備をさせる良い方法です。何度か仮想体験を繰り返すことで、徐々にその場所に対する抵抗感が薄れ、実際に行くときの不安が減少します。

ステップ1: 小さな段階から始める

まずは、短い時間だけ動画や写真を見て、新しい場所に対するイメージを持たせます。そして、「ここはどんなところ?」と親子で話し合う時間を設け、疑問や不安を共有しましょう。

ステップ2: 実際に足を運ぶ準備

仮想体験を何度か繰り返した後、実際に行く前に「一緒に行くとこんな感じだよ」と話しながら準備を進めます。この段階で、子どもに「安心できるポイント」をたくさん見つけさせましょう。例えば、「ここにはお気に入りのおもちゃがあるね!」など、子どもがポジティブに捉えられる部分を強調します。

解決策3: 安心できるアイテムを持っていく

新しい場所に行く際、子どもが安心できるアイテムを持たせることも有効です。お気に入りのぬいぐるみやおもちゃ、親が書いた手紙など、子どもが心の支えとして持てるものを用意してあげましょう。

  • お気に入りのおもちゃやぬいぐるみ:子どもにとって安心感を与えてくれるものを一緒に持っていくことで、場所に対する不安が軽減します。
  • 安心の言葉をかける:「大丈夫だよ、一緒にいるからね!」というシンプルな言葉も、子どもにとって大きな安心材料になります。

結論

新しい場所が怖いという不安は、子どもにとって非常に大きな問題ですが、事前にその場所の写真や動画を見せて仮想体験を通じて安心感を与えることができます。

子どもが新しい場所に少しずつ慣れていくプロセスをサポートし、安心感を高める工夫をしてみましょう。

親が共に準備をしてあげることで、子どもは少しずつ未知の場所への不安を乗り越えていけるでしょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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