前回から、「障害をもつ子どものための成長戦略」と題して、障害をもつ子どもの将来を見据えて大切にしたいことをテーマにしたシリーズをお届けしています。
第1回のテーマ「生活リズムを整える」に続いて、今回のテーマは「自分でできたという喜びを大切にする」です。
障害をもつ子どもが自信を持ち、自立して将来に役立つスキルを身につけるためには、自分でできたという喜びを積み重ねることが非常に重要です。
この記事では、日常生活での小さな成功体験から、大きな達成感を得るための具体的な方法についてお話しします。
特別支援学校教員としての深い経験を持つ私は、このブログを通じて、障害の疑いがあるお子さんを持つご家族や、特別支援学校で働く新しい教員の方々が、不安や迷いを克服し、お子さんの個性を理解し、その能力を活かして充実した人生を送るためのサポートを考える場を提供したいと考えています。
この記事は、私の個人的な意見と長年の経験に基づいており、時には率直な表現が含まれるかもしれませんが、それは皆さんのことを思ってのことです。もし不適切な表現があれば、お許しください。
自分でできた喜びの積み重ね
子どもが何かを自分でできたとき、その喜びは大きな自信となります。
自信を持つことで、さらに新しいことに挑戦しやすくなり、成功体験が積み重なることで、将来に役立つスキルを身につけることができます。
1. 小さな成功体験の積み重ね
日常生活の中で、子どもが自分でできることを少しずつ増やしていくことが重要です。
- ご飯を残さずに食べられた:食事を全て食べ終えることができたら、大いに褒めてあげましょう。これは健康にも良い影響を与えます。
- 着替えが自分でできた:自分で服を選び、着替えることができたら、その達成感を共有しましょう。
2. 大きな挑戦へのステップ
小さな成功体験が積み重なると、子どもはより大きな挑戦にも前向きに取り組むことができるようになります。例えば…
- 電車やバスに自分で乗って行き先に行けた:このようなスキルは、将来仕事をする際の最低条件となることもあります。また、自分で移動できることは大きな自信につながります。
自信を育てるための具体的な方法
自分でできたという喜びを増やすためには、具体的な方法を取り入れることが大切です。
1. スモールステップを設定する
大きな目標を達成するために、スモールステップを設定して少しずつ進めていきます。
- 目標の分解:例えば、電車に乗るという目標がある場合、まずは駅まで行く、次に切符を買う、そしてホームで待つといった小さなステップに分けて取り組みます。
- 達成感を共有:各ステップを達成するたびに、子どもと一緒にその達成感を喜び合いましょう。
2. ポジティブなフィードバックを与える
子どもが何かを達成したときには、ポジティブなフィードバックを忘れずに与えます。
- 褒めることの重要性:成功を大いに褒めることで、子どもの自信とモチベーションが高まります。
- 具体的なフィードバック:ただ「よくやった」と言うだけでなく、「自分でご飯を全部食べられてすごいね」と具体的に褒めることが大切です。
保護者も一緒に取り組む
保護者が子どもの「できた」を一緒に見つけたり、増やしてあげることは非常に重要です。
- 共同の取り組み:子どもが何かをできたとき、一緒にその喜びを共有し、次のステップに進むためのサポートをします。
- 励ましとサポート:子どもが挑戦している時に励まし、困難に直面した時にはサポートを提供します。
まとめ
自分でできたという喜びを積み重ねることで、子どもは自信を持ち、将来に役立つスキルを身につけることができます。日常生活の中で小さな成功体験を大切にし、大きな挑戦に向かうためのステップを踏んでいくことが重要です。
保護者と一緒に取り組むことで、子どもの成長をサポートし、喜びを共有することができます。
次回は、「好きなものを見つける」をテーマにお届けします。お楽しみに!
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