Krefeld | 大ぼら一代番外地

Krefeld

本日も規則正しく2時間睡眠を以て、午前5時起床。
朝飯を食らうべく食堂へ赴かんとすれば、亦してもthe Grady Twinsと邂逅せり。



流石に4つ星ホテルなれば、朝飯はビュッフェにして、スクランブルエッグ、ソーセージ、トマトサラダ、茹で玉子、クロワッサンなんぞ食せり。



更に弁当用サンドウィッチを拵えるべく、食パンを確保するや、これにてサンドウィッチ拵えれども、結局正午のチェックアウト待たずして食せし顛末、況してパン嫌いなる私なれば「パンは皿」説唱える次第にして、食パンは食さず廃棄せり。



いざドイツはKrefeldへ向け出発せり。途中スーパーへ立ち寄るや、生野菜コーナーにてパクチー売られしを発見すれど、御丁寧にも鉢植え状態とは是如何に。



「SUSHI」も売られれど、そのパックの名称が各々「HINATA」「HARUKI」とは、何やねんな。



今宵の会場Jazzkeller到着、1958年開店の老舗なり。



今宵は、ニュージランドのバンド「Orchestra Of Spheres」の前座にして、彼等も我々同様Tomがブッキングエージェント務めればこそ。



店の月報に掲載されし案内を眺むるや、ぴか様の名前が「Pikacyu Yasashi」と記され、御本人も曰く「このYasashiって何でやねん?」この月報作成されし御仁に伺えば、ネットにて検索されるや斯くの如き名前発見されし。因みに私やAMTに関し一切触れられねば、そもそも私は大の旧西ドイツ嫌いにして、AMTは過去20年間に於いて、旧東ドイツに於いては数多くの公演行えども、旧西ドイツに於いては然してライヴ行わねば、此処等界隈にて知名度低からんも当然の理ならん。



デイヴ・ギルモアは、いつより黒人と化されしか。



男性用トイレの小便器内部にゴール設置されれば、真紅のボールも吊るされ、小便放射される際には、見事ゴール決めるべし。



ケータリングとして、欧州名物たる御粗末サンドウィッチ御用意下されど、そもそもパン嫌いな私には「パンは器」にして、中身のレタス1枚+トマト1切れ+胡瓜1切れ食せば、斯様なチーズは極薄味嗜好の私には塩っぱ過ぎにして御遠慮させて頂き、是にて御馳走様。



本日は安息日たる日曜日、そもそも開演時刻が大抵午後10時か11時なんぞと、日本に比べ随分遅き欧州に於いては、日曜日と月曜日こそ客入りに大層難儀される有様にして、然ればこそ本日はアーリーショーと伺えど、開場午後6時、開演午後7時とは正に日本の如し。
先鋒たる我々、ユル過ぎな漫才の掛け合いの如きにて幕開ければ、インプロ主体にて30分間のショートセットを展開、大いに盛況にて幕。熱烈アンコール求められれど、前座たるものの立場重々弁えれば、ステージより降りる際には、既にアンプ電電も落とし、接続されしケーブル巻き乍らなる心掛けの良さを露呈、迅速な撤収作業を以て、前座の使命全うせり。
今宵もライヴ写真の類い一切拾遺叶わねば、イメージ画像を以て御茶を濁させて頂く次第、悪しからず。



斯くしてヘッドライナーたる「Orchestra Of Spheres」出番と相成れば、学芸会然とせしコスチュームにて、所謂60'sポップサイケ風楽曲に始まり、80'sエレポップ風楽曲に至るまで、何やら正に文化祭バンドの如しか、いやいや御当人達は、遥か彼方ニュージーランドより初の欧州ツアーなれば、大いに興奮されにけりて、精々御楽しみあれ。



ぴか様を一目見るべく、遠路遥々Hambourgより遠征下さりし正真正銘スコットランド人のピカヘッズ、有り難き限りかな。



午後11時には完全撤収、然れど夏至を1ヶ月後に控えれば、日没未だにして、薄暗くなり始めし中、ドイツビール片手に御満悦なるぴか様之圖。



オルガナイザーの案内にて「Orchestra Of Spheres」御一行様共々、界隈のイタリア料理屋へ繰り出し、いざ晩餐とせん。イタリア国外にて一切ピザを食らわぬ私なれば、そもそもパスタの類いなんぞ、本場イタリアに於いてですら、己れが拵えしが遥かに美味と思われる、うっちー宜しく自画自賛家ぶり露呈する場面少なからずにして、然ればここは牛ステーキ、嘗ては「ビフテキ」と称されし贅沢んぽ極みたる一品とサラダを所望、焼き具合は勿論「血が滴り落ちる程のBloody Rare」とは云わずもがな。
ガーリックバター添え、先ずはひと口食らえば、焼き具合はレアなれど、如何せん筋切りも施さぬ赤肉故、噛み切れぬ程の固過ぎぶりに加え、どんだけ塩降ってんおんどれは!と糾弾すべき程に塩っぱさ度数10000越え、サラダと共に食らわねば到底食し得ぬ代物なり。ステーキすら、己れの手にて調理せし方が、優に百倍は美味たらんと確信すれど、如何せん此処は忌まわしき旧西ドイツ、Kraut RockとKarlheinz Stockhausen、Werner Herzog以外、然して何の価値もあらざれば、然れど概ね皆様既に鬼籍に入られし故、個人的には存在価値も然して無し、どうでもええわ。



皆様パスタの類い所望されれど、施されしチーズの量尋常ならずして、流石のニュージーランド人共すら苦戦苦悶せられし有様か、ぴか様は神様へ祈り捧げられるや、



嗚呼、遂に御昇天か…南無、エイメン。



投宿先はレンタルルームならんアパートの1室にして、ドライバー務め下さりしAgatheとの最後の夜なれば、突如ぴか様と服の交換着せ替えタイム始まりし。



昨夜の楽屋より失敬せしシャンパン召還、而してシャンパン片手にアホ話に花咲けば、斯くして Krefeldの夜は更け行きし。