香港 | 大ぼら一代番外地

香港

上書きされ捲りし時差ぼけにて、最早体内時計は出鱈目極まりなし、然れば殆ど眠れぬ儘に朝を迎えし始末。今夜は香港公演を控えれば、香港へフライトにして、午前8時にタクシーが向けに来る段取りなれば、無駄に混み合うホテルの糞狭き食堂にて、朝飯たる粥なんぞ慌ただしく搔き込み、いざ台湾桃園空港へ向け出発せり。市内より約1時間弱のドライヴにて空港到着、チェックインも無事済ませれば、午前11時発中華航空香港行きに搭乗せり。空港内の自販機は、流石野球王国なれば斯くの如し。



機内食は、何やら餡掛け麺の如し、可もなく不可もなし。



僅か2時間にも満たぬ短距離フライトなれば、映画1本すら観終わるや否や、然れば上映時間107分たる亀垣一監督作品「ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE」を鑑賞せんとす。冒頭のテロップにて、大野雄二と大野克夫が音楽を担当と知れば、これはルパン vs コナンなんぞより、こちらの対決の方が遥かに興味深し。
ルパンとコナン、そもそも初対決たりしテレビ版「ルパン三世 VS 名探偵コナン」未見なれば、意味不明な箇所もあり、毎度の事乍ら、テレビシリーズの映画化に際しての、製作サイドの高慢ぶり及び手抜きぶり、映画界に於いては糾弾断罪すべきと信ずれど、如何せん今や邦画ヒット作はテレビの焼き直しなる俗悪昨品百花繚乱、テレビ局の後ろ盾なしに娯楽大作製作なんぞ最早不可かと思われれば、蟷螂の斧にも及ばざるか。然れば案の定、内容の酷さなんぞ、最早語るもおぞましき程、そもそもコナンの高慢ぶりムカつくんじゃ!このクソガキが!実は高校生や云われたかて、それでもガキやちゅうねんな。前時代的トリック解明して永久にいちびってろ。結局観るに耐えぬ駄作ぶりにて退屈至極、ついつい転寝すれば、無事香港到着せり。

オルガナイザーにしてノイズミュージシャンたるRolfが出迎えて下されど、香港の蒸し暑さとは、台湾の酷暑すら凌駕し余りある程、気温35度越えにして、台風接近もあれば湿度高過ぎ、正にサウナの如し。投宿先ホテルへ向かうべく、九龍市街へ赴けば、1949年に開業されし由緒正しき「餐室」たる「美都餐室(MIDO CAFE)」にて、昼飯なんぞ食らわん。灼熱地獄の如き暑さに、みつるちゃんが所望されしは、コーヒーと紅茶がミックスされし一品「凍鴛鴦」にして、ひと口試飲させて頂くや、先ずはコーヒーの味わいが口内に広がれど、紅茶のさっぱりせし飲後感が残る、何とも不思議なれど病み付きになるやもしれぬ一品か。



私が所望せしは、この美都餐室の名を冠する「美都湯麺」にして、あっさり味のスープに、肉やらモツ各種やら烏賊やらと、多種多様な具材がぶち込まれし代物、優しき味わいにて美味。



ホテルにチェックイン、荷物解けば、早速今宵の会場たるHidden Agendaへ赴くべく、地下鉄に乗車せり。



Hidden Agenda到着。サウンドチェックも済ませれば、下は、今宵限りにてAMTを去られる兄ぃのサウンドチェック之圖。



楽屋にては、今までアメリカ就労ビザ取得に関する事務仕事一切を担われし兄ぃより、この度業務一切引き継がれるみつるちゃん、正に真剣な表情にて、兄ぃへ質問あれこれされれども、その兄ぃのMacBook Air画面上には、愈々完結を迎えんとする「仁義なきハゲデブの戦い~最終章香港篇~」の為の仕込み作業が伺える次第、いやはや兄ぃの極悪ぶり尋常ならねば、正に「Latino Cold」の異名相応しきかな。



今宵も90分のセットを展開、MCにて兄ぃラストライヴの旨も伝えれば、大団円へ向けラスト曲「Cometary Orbital Drive」御存知の通り大疾走、而してラストは、アストロ球団宇野球一の如く予め割れ目なんぞ入れねども、奥義たる「ジャコビニ流星奏法」を以てギター粉砕、今宵を以てAMTを去られる兄ぃへ、熱き歓声喝采も上がれば、大団円にて幕。兄ぃ、2006年秋の欧州ツアー以来なる丸8年、どうも有り難う御座いました。今後益々の御活躍を、心より御祈り申し上げます。
これにてAMT台湾&香港ツアー全日程無事終了。ライヴ写真あれこれネット上にて拾遺叶えば、ここに無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。

























































































「ジャコビニ流星奏法」に由るギター粉砕映像はこちら

津山さんも持参されしベースを、終演後、SHOPZONEにて売却されれば、そのベース抱える御仁と記念撮影、然れど肝心の津山さんの姿は無し、悪しからず。



前回のソロ中国ツアーの際、上海にてオルガナイズして下さりし女性ノイジシャンArrebatoことHuihuiと、その際共演せしイタリア人ギタリストCaligineが、わざわざ訪ねて下されば、均かの再会に思わず感激。因みにCaligineは、上海より引っ越し、現在香港在住なりけり。



亦、先達て当局の指示にてキャンセルされしAMT宗家中国ツアーのオルガナイザーLuluの相棒たりしJoshも、わざわざ北京より遠征下されば、均かの再会に是亦感激。前回のリベンジ、いつか如何にしても果たさんと思えば、尚の事かな。



タクシーにてホテルへ撤収、而して友人知人含め関係者一同と、打ち上げんとすれば、Rolfの案内にて突撃せしは、深夜なれども大層賑わうファミレスの如しへ、何と酒類の販売されておらねば、晩酌ならぬ晩餐か。郷に入れば郷に従え、そもそも晩飯食いそびれれば空腹にして、然ればと皆様ガッツリ系を所望されし。ツアーに於いては、連夜過酷なドラミングを強いられればこそ「食う事も仕事」と宣われる兄ぃ、先ずはマレーシアカレー1皿を食らわれつつも、



更に何やら汁麺も所望され、見事ぺろり完食されし。



その様を、ここぞとばかり撮影せんとするみつるちゃん、勿論この1枚は、facebook上にて凄惨な戦いを繰り広げられる「仁義なきハゲデブの戦い~最終章香港篇~」にてアップされれば、



そのみつるちゃんのfacebookへの投稿より、此処へ無断借用転載させて頂けど、結局は兄ぃよりの一撃「ステージで汗ひとつかかないお前にこれが分かってたまるか!」にて見事〆られし次第。



而してそのみつるちゃんは、カレー部部長にしてカレー中毒なれば、ここは禁断の「カツカレー」所望、ポークチョップのカツレツ2枚がON! されし大盛りぶり、



その貪り食らう様を、苦笑浮かべ眺められし兄ぃ、果たして何をや思われしか。



私が所望せしは「麻辣嫩雞米線(Spicy chicken w/ Vermicelli fish sauce)」なり。汁や具材は上品な味わいにて美味なれど、如何せん麺が柔らか過ぎにて、食感芳しからねば、何とも残念なり。



東君が、皆してシェアせんと所望されし所謂「牛スジ煮込み」スジ肉の大振りな見て呉とは対照的に、蕩けるが如きの柔らかさに驚愕、牡蠣油風味すら香しき中華風ビーフシチューとでも例えるべきか、これは何とも美味なるかな。



満腹にて至福感に満たされしみつるちゃんなれば、掌に記されし「酢」の一文字を翳し、自ら「酢豚!」なんぞと自虐的ギャグを披露されるや、



結局両手に各々「酢」「豚」一文字ずつ刻まれ、自虐的「酢豚!」ポーズもキメられれど、



駄目出しされし兄ぃ自ら、ペンを取られれば、



みつるちゃんの腕に何やら刻まれしとは、えっ?これって豚の鼻ですか?



斯くしてみつるちゃんは「酢豚!」自虐的ギャグをこれでもかと披露、然れど翌朝facebookに投稿されし兄ぃの一節「何が酢豚だ、面白くも可笑しくも何ともないんだよ!肘に書いてあるのは豚の鼻か?くだらねえっ!大体なんでお前まだ生きてるんだよ!」正に極悪非道Latino Coldぶり炸裂せり。



ホテルへの道すがら、斯様な看板目に付けば、何故に京都弁、況して「おこしやす」とは常連客への誘い文句なりければ、一見さんへは「おいでやす」が正しきか。



扠、ホテルへ帰還。本日の香港は、気温35度を越える残酷暑にして、地獄の蒸し暑さなれば、早速シャワーにて汗を流さんと思えども、何とも奇妙なユニットバスにして、如何せん便座の真上にシャワーが設営されれば、これどないやって使うたらええねん。



ホテルの部屋は、流石香港なれば大層狭けれど、クーラー全開にて快適至極、斯くして香港の第1夜は更け行きし。