「Zappanare #20」 1日目 | 大ぼら一代番外地

「Zappanare #20」 1日目

午前6時起床、何とか時差ぼけせずに済みしか。長旅の垢を落とさんと、湯船に湯を張りのんびり入浴。やっぱり風呂はええよなぁ…。猛烈に空腹なれば界隈を散策すれば、何とFrank Zappa先生の胸像に遭遇せり。果たして如何なる経緯にて、斯くもドイツの田舎町なるBad Doberanに、この胸像が建立されしかは存ぜねど、成る程「Zappanale」なる世界最大のF.Zappaファンのフェスティバルが、此の地にて20年に渡り20回も開催されしは納得し得るか。

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曾てはブートLPを100枚近く所持せしZappaファンの端くれなれば、生前その姿を拝見することあらざりし故、ここは恐悦至極ながらも記念撮影させて頂かん。矢張り皆があの鼻を触るせいか、鼻の部分がすっかり磨き上げられ輝く始末。

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Zappanaleのオフィスへ向かえば、パラボラアンテナさえこの有様。

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因みにトイレの案内は、勿論これなり。

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…なんぞとブラブラ界隈を散策すれど、即席ラーメンの類いなんぞ発見出来ず、結局フェスティバルのアレンジによるカフェでのブレックファーストにて済まさん。任意にて選びしパン2個、ハム、玉子のパテ、トマトとレタス、オレンジジュース、コーヒー、本来ならこれにチーズも付いておれど私は拒否。兎に角ドイツはパンが硬き故、猛烈に顎が疲れる有様にして、御陰で満腹中枢も満たされしかと思われれど、矢張り胃袋は正直にして、数時間も経たぬうちに、再び猛烈なる空腹感に苛まされる結果となれば、日本の朝飯の如くガッツリ食らい炊きものならん。

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先頃逝去せしJimmy Carl Blackの追悼展へ。生前の写真やら絵画やら衣装やらドラムセットから愛車まで遺品の数々が展示されておれば、

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Jimmyの手に依る彫刻もあり。これはまさしく彼本人か。

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Jimmyの奥さんに会場内を案内して頂けば、

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昨年Jimmyが来日されし際、神戸にて前座を務めさせて頂き、終演後にバーボンを飲み明かせし事なんぞ思い出される。「インディアンの魂は永遠に!」(写真は昨年6月神戸にて。)

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またF.Zappa監督作品「Baby Snakes」にて御馴染みのモデルアニメーターBruce Bickfordによる、実際に映画にて使用されし粘度細工作品群も展示されておれば、映画に於いても大いに驚嘆させられしものなれど、実物も圧巻なり。況して斯くも小さきものとは想像だにせず、その精緻な技巧には唯々唖然とするばかり。

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さてフェスティバル会場へと赴けば、既にライヴも始まっており、当然の如くZappaのカヴァーバンド、否、コピーバンドが演奏中。未だ昼過ぎなれば、何とものんびりまったりなる空気が漂いし。

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昨夜よりビールを求めて止まぬGuyさんは、漸く念願のビールを片手に御満悦の様子。

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次から次へとZappaコピーバンドが登場すれば、世の中に斯くもZappaのコピーバンド在りしかと、思わず驚きを隠せねど、何しろカヴァーされる曲目が似通っておれば、その見事なる演奏ぶり堪能しつつも流石に些か食傷気味なり。
会場内には店も多く建ち並んでおればレコード屋も10軒近く、当然全店Zappaの品揃い大したものにして、ブートLPなんぞも芋を洗うかの如くなれば、大金欠なる自分の経済状態を呪いつつも、もしも金を持っておれば大散財間違いなければ、それそれで不幸中の幸いなるや。結局「Pink Floyd meets Frank Zappa」なるピクチャーLPを購入、何と「Interstellar Overdrive」にZappa先生が客演!あかん…1枚買うたらどんだけでも買いたなってまう!

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物販ブースにて、何とBruce Bickford本人が、自らあの粘土細工作品を販売中、これはまさしくZappaファンならば「一家に一作品」のスーパーマストアイテム、嗚呼、この千載一遇のチャンスに是非とも所望したき処なれど、何しろ先立つものが皆無なれば、諦めるしか術もなし。せめてこの眼にて確と観させて頂き、心のギャラリーに展示せん。

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Maniさんのジャケットの襟には「Mini Mani」さんが…。

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今回の「Zappanale #20」に於いては、曾て大ファンたりし元メンバーの多くが演奏すると知れば、最早ミーハー気分全開にて、記念撮影なんぞ果たさんとの目論みなり。さて最初の1人は誰ならん、いきなり感激のNapoleon Murphy Brockなり。

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続けてこれまた感激のIke Willisなれば、彼が今宵共に演奏するProjekt ObjektのメンバーはAMTの大ファンとかで、これにはこちらが恐縮する始末。

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漸くGong御一同が到着。Daevid、Gilli、Steve、Miquetteを始め、今や顔馴染みのスタッフ達も含め、Gongファミリーと久々の再会、いきなり楽屋は大層な賑わいなり。

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Daevid AllenとMani Neumeier、サイケデリック・オリジネーターの双頭遂に相見えし。

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今宵のフェスティバルのディナーとは、ポークステーキと野菜ソテーにして、ポークステーキは充分美味なれど、野菜ソテーが塩っぱ過ぎどころちゃうやんけ!これ味付けした奴、一体どんな味覚してんねん!Maniさん達も、この塩っぱさには大いに閉口しておられし。欧州にては「味がない」ケースが殆どなれば、ホンマ極端過ぎるわ!

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今宵はSteve Hillage Bandの演奏あれば、これは見逃すまいと、最前列に陣取り被り付きにて観戦せり。

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続けてIke Willis、Bobby Martin、Don Preston等がゲスト参加せしProjekt Objektとなれば、豪華なメンバーに依る必殺Zappaナンバーメドレーに、客の興奮状態もいよいよピークを迎えん。私は生前のFrank Zappa本人の演奏どころか、Zappa plays Zappaさえ未聴未見故に比較は出来ねども、このラインナップによる演奏は、大いに往年のZappa Bandの演奏を彷彿させるものか。当時のZappa Bandを知るSteveやMiquetteも、大いに心酔せりと仰っておられし。

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斯くして2時間以上に及ぶProjekt Objektによる興奮冷めやらぬうちに、いよいよ本日のトリを務めさせて頂くAcid Mothers Guru Guru Gongの出番と相成れり。

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我々も2時間に及ぶ演奏となれば、大いに盛況にして終了。ステージ袖にて観戦しておられしSteveからも絶大なる賛辞を頂けば、その他の出演者やスタッフからも大いに堪能感動せしとの事、いやはや無事に終演すればこれにて安堵。メンバーもスタッフも入り交じりビールにて乾杯、ジョッキ片手に歓談すれば、斯くして初日の夜も更け行きし。