サッカーにはほとんど興味がない。もともと好きになれない。
プロと言いながら肥満体型の多い野球選手を見れば、野球がスポーツでないことがわかる。マラドーナやロナウジーニョなど、歴史的にも屈指の選手でありながら、ワールドカップの決勝で当然のように「神の手」などという反則はやらかすわシミュレーションはするわ、どこにスポーツ精神があるのかという気しかしない。英の名選手ベッカムはサッカーよりラグビーの方がいいスポーツだと言い放ったのが事実を物語っている。
今回のサッカーワールドカップ(「ワールドカップ」と正式な名前で始めた最初のスポーツは実はアルペンスキーだと知る人は少ない。1967年のこと。毎年欧米中心に転戦して行われている)は20年ぶりの対決となるフランスとクロアチア(当国のことばではHrvatskaフルヴァツカという。クロアチアはラテン-英語表記)。仏人の傲慢さに何度も頭にきているし、現地でよい対応をしてくれたクロアチア人らとの関係からも当然、クロアチアの勝利を願っていた。それまでの粘り強さから十分に勝てると思っていた。結果は残念だったが、1試合分も多く疲労したクロアチアが分が悪いことはわかっていたので、そこで差が出たのだろうとも思う。休みが少なく、ベルギーに完封負けしたイングランドの結果を見てもそれは明らかだった。
しかし、それよりも思いがけないことが起きた。ご存じの乱入者。Pussy Riotという過激なロシアのバンドのメンバーたちだった。このバンドはプーチンの大統領3選目から叛旗を掲げて結成された。今回の効果は絶大だっただろう。何せ、五輪よりも視聴者の多いサッカーワールドカップで、しかも決勝戦。注目度ではこれ以上のものがこの世に無い。プーチンがどう思ったかは知らないが、現場の保安責任者はもうクビになっているはずだ。日本人の多くは他人事に思うだろうが、東京五輪でも起きうることである。
今回の事件でサッカーのメディアが記事を書いている。
https://www.football-zone.net/archives/122433
本当にこれがサッカー中心を謳っているメディアなのかと呆れた。試合を全部見たわけではないが、試合の流れや当時の両国代表の状況を考えれば、こんな愚かな記事は書けないはずだし、編集者がおそらく実質いない殴り書きなのではないかと思う。
これまでの両国の戦いではフランスに有利だが、ロシア大会は波乱続きだったことを思うとそれは意味がない。むしろ、20年前の借りを返すべく、そして初優勝にクロアチアが一丸となっていた状況は以下の消防隊の様子でもわかる。
https://www.youtube.com/watch?v=iyMVPcqNiAA
一方、フランスは20年ぶり2回目の優勝を目指していた。クロアチアと違って先制得点して、あとは逃げ切りという戦法で、ベルギーがそのせこい戦法に激怒していた。これは決勝までいかに体力を温存させるかというのが目的だっただろう。これがまたサッカーをつまらなくする。
クロアチアのオウンゴールで始まったこの試合。フランスが加点していくのをクロアチアが追い上げる形で進んでいった。後半に入って、クロアチアがボールを持ってまさしく攻撃をかけていたところでこの乱入が起きる。クロアチアの攻撃の流れはこれで強制的に潰された。その怒りが出るのは当然であり、一方のフランスはリードしている上に相手を止めてくれたわけで、渡りに船みたいなもの。それでなくとも試合を邪魔されたのだから選手は皆激怒して当たり前なのだが。ムバッペは19の若造。何が起きているかよく理解できずに成行きの行動をしただけだろう。それを軽々しく「神対応」などとされたら、神こそ迷惑だろう。メディアとしてのいい加減さと軽さがよく出ている記事だ。書いているのが高校生かと思ったほどだ。
メディアの軽薄さで言えば、日本代表がコロンビアに勝つまで、国内メディアは大して取り扱っていなかった。それがこの朗報(相手が少ないので快挙とは言えない)で掌を返して称賛と取材ラッシュ。いい加減なものである。
ロシア大会で気になったものがもう2つ。1つはランキングが意味がないこと。二桁とか大量得点が望めないサッカー。オウンゴールやペナルティーキックで勝敗があっさり逆転されてしまうこともある。下剋上が多かった。そして、個人よりチームが重要だということだ。メッシやロナウドなどの名選手を中心にしても勝ち進めなかった一方で、日本は短期間ながらチーム力を示した。五輪陸上で100m×4リレーで銀メダルを取れたのもチームプレー以外の何物でもない。今後、日本はチーム力で対抗する道が十分にあることを自ら示した。
しかし、一方で日本サッカー協会のお粗末さも日本ではよくみかけるものだ。チームのことをよく見ていれば2か月前ではなく、もっと前から監督を替えて対応することができたはずだ。ほかの代表チームの選手も言っていたように、指揮官を2か月前に替えたチームに普通負けるとは世界最高レベルの試合では誰も思わない。今回はたまたま西野監督という、日本人の心をよく理解してチームを上手くまとめあげることができたからあそこまで行けたのであって、限界だったといえる。しかし、大会後の協会幹部の総括で、結局勝ったのはコロンビア戦だけだと批判した人物がいたそうである。自分たちの義務を果たさず、たった2か月しか準備期間が無く、いきなり経験の無いワールドカップでの采配を押し付けてよくそんな戯言が言えるものだと呆れる。どこかのスポーツ連盟と変わらない。
皆の目は日本代表に向いているだろう。しかし、本当は協会の連中がちゃんとしなければ、よい結果を出すことも、それを継続することもできないことは明らかだ。日本人は何だかんだ言って、目立つ個人にしか目がいかない。もっと運営組織をしっかり批評する必要がある。それは日大問題でも同じである。
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なぜ、日本代表チームの選手を Samurai Blue と呼ぶのだろう。ウェアの色のことならいいが、選手の方は Blue Smurai(s) だろう。ベルギーはちゃんと Red Devils なのに。
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メディアの酷さは選手たちからも怒りを買ったようである。グループリーグ最終戦ポーランドとの試合前に、メンバーの大幅入れ替えが報道された。本田と長友はそれぞれのSNSでどこから漏れたかわからないが、自分たちもギリギリで情報も含めて戦っているのに、それを事前に知らしめるのは迷惑この上ないと怒りを述べている。それほど今のメディアは自分たちの視聴率確保を優先し、その影響や問題について判断をしようとしない。すでに思考力を失っており、報道としての機能を果たせなくなっている。単なSNSの垂れ流しアカウントに過ぎなくなった。
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サッカーとはこういうものと以前から思っていた。
https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180723-OYT8T50010.html?page_no=1
あんなでかい敷地を使い切らずに、ドーンと大きく飛ばしてゴール回りでごちゃごちゃと小競り合いしている、というのが現代のサッカーだろう。バスケもハンドもそうで、それでつまらなくなった。球技の高速化は必ずこういうものになる。ラグビーは仕組み上こうはならない。