『小池潰し解散』 でなければ『連立解消解散』 | An Ulterior Weblog

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昨日、安倍首相が衆院解散を明言した。自称『国難突破解散』。大嘘もいいところだ。

 

民進党が自滅路線を直走り、自民党一強状態が続いて憲法改正へと向かったときに左翼としての意地をかけて朝日らが森友学園と加計学園を炙り出してきた。前者は詐欺師の問題だったから大したことはなかったが、後者は違った。首相そのものを窮地に追いやり、党内から安倍離れを起こすほど支持率が下がった。内閣を改造するも効果はなかった。降ろすタイミングがはかられていた。

 

しかし、追い風が北から吹いてきた。ミサイル発射に核実験が続いて、消えかかった政権は支持率を盛り返す。単細胞トランプ(いまのところ国内外に友達がいないようだ)との蜜月関係も加わって国防安全に対する支持が急速に回復した。ふつうならここで解散などという話はない。支持率回復のために内閣を改造したばかりでもあるのに。

ちなみに、安倍政権に都合がよい報道ばかりをしていたマスコミは一転、加計問題で安倍潰しに鞍替えした。売れれば何でもやるだけで、彼らにジャーナリズムを期待しても仕方ない。よく政権と結びついているとか何とかと騒ぎたてる人がいる。たしかに税率を据え置きされたことでそういう点は見られたが、弱くなったと見えたらこの通り。だから、信用を失い、新聞離れを引き起こしている。ネットニュースなんてもっと胡散臭いのになぜかそれを信じる人も少なくない。

 

 

今年になってから、国政とは別のところで大きな動きが起き始めた。都議会選挙でこれまで強固だった自民党が大敗。小池旋風がその後も続く。そこへ持ってきて安倍政権支持率がどんどん下がっていった。といって民進党ほかの野党への信頼にはならなかった。それが明らかに小池旋風に流れて台風に強大化しようとしてきていた。加計問題で、安倍政権が崩れかかってくると、伝家の宝刀、衆院解散が起こりうる。それを見込んで小池側は水面下で動き始めていた。民進党だけでなく、自民党の内部にも誘いをかけて自党へと引き抜き合戦を行った。今まで目立てられなかった人たちが表に出るチャンスがあるという餌によって。

 

小池都政で透明性はあがったかもしれないが、具体的行政で何かが特別に進んだ改善したという話はほとんどない。都民ファーストの会にしてもそうだ。時間がそれほど経過していない。つまり実績のない張りぼて政党である。今回の希望の党にしてもそれは同じだ。素人に近い人が集まった烏合の衆だ(中心の若狭議員にしても当選1回しかしていない)。ところが人気だけは抜群。都議選勝利の余勢を駆って、弱った安倍自民党への挑戦を決心したわけである。

さすがに、自分のシマで動かれたことと、一部、謀叛する連中が表れ始めたことに、支持率が一番下がっていたときは首相も危機感が大きかったに違いない。しかし、北からの追い風で持ち直して、これで安心かと思ったら、小池陣営からの侵攻が収まらない。特に民進党の解体の様子が明確になるにつれ危機感が増大。そこで、準備期間を最小限に抑えてまずは自民内に伝達し、今回の解散発表になったわけである。小池への合流を検討していた議員は離党すべきかどうかと悩んでいることだろう。

これで小池は日本政治史初の女性首相を狙っていることがはっきりした。都政はそのステップにすぎず、どうでもいいのだ。都民は騙されていた。政界渡り鳥の本領発揮。

 

今回の衆院解散に大義はない。内閣改造をしたばかり。そこは小池も正統的に攻め言葉として放っている。しかし、都知事が国政に手を出す大義がもともと全くないではないか。それを首相の膝元まで手を伸ばしてうろちょろして引き金を引かせたのは小池自身だ。

解散の大義は北に対する国防だという人がいる。節穴もいいところだ。国会は北への制裁に対してバラバラだろうか?解散してもう一度召集して北への制裁や国防にプラスになるものがあるか?そんなものなどないではないか。与党も野党もそこは一致している。下手すれば、今よりは自民党の席数が減るかもしれないタイミングでわざわざするか(民主主義は結局多数決に過ぎない)。それより、野党が加計問題にまた固執するなどの時間浪費の度合いが問題。これは想像以上に肥大化する小池陣営を野放しにできない、都政までならまだしも国政で元党員が反旗を翻して好き勝手にするのはまかりならんという成敗の意味での解散なのだ。

準備期間を予想以上に削られてしまった小池陣営は人集めと金集めに形振り構わず勧誘していると聞く。今のところ、首相の目論見は成功したと言えるだろう。かなりの打撃となっているようだ。はたして、小池陣営はどう立ち向かうのか。

それにしても、ここまで劇場型でやられると、議員ではない小池側近の中からも呆れて離脱する人も出てくるのではないかと思う。ブレーンが離れたら人寄せだけでは続かないし、強権統制になれば他の政党と同じになる。防ぐ方法はただ一つ、小池が独裁権や長期政権を党内で失う、つまり出ていくしかない。組織とはそういうものだ。

 

 

小池陣営は『希望の党』の商標登録を2月に終えていて、さっそくPVも公開。準備万端。信じ切っていた都議会公明党と公明党本部はいい面汚しだが、動きを察知できていなかったのは自分たちのミスだろう。官邸および自民党は少しは把握していたので解散を早めた。自民関係者のいいおどけっぷり半分だったが、想定を少し超えていたと思う。公示頃の自民党の出方が楽しみだ。で、おそらくそのときも小池陣営は二の矢を何か放つだろう。

都民ファーストの会では小池は党首を避けたが(選挙期間だけ党首で却って批判を浴びたが、もとから党首に居座る気はなかったはず)、これは批判への反論用だと思っていた。しかし、違っていた。国政政党の党首を目指していたということになる(若狭、細野の無能ぶりもあるが、最終的にそこが狙いだった)。ここまで露骨にやり抜くとは思わなかった(選挙期間は休むらしく、都政と五輪そっちのけ)。ただ、この劇場型戦略が今回もうまくいくかどうか。すでにネット内では中身のないパフォーマンス集団という認識が定着している。あとはネットに無縁な高齢者たちがどうするかだが、それはメディアが左右するだろう。裏で自民が目立たないようなネガキャンをしかけるのは間違いないと思う(自民は足元を掬われることだけは避ける)。メディアも単なるマッチポンプで乗っかることだろう。

 

※※

民進党が事実上消える形での小池陣営への参加を決定した。小池は認めていないが、これはパフォーマンスで、実際には裏で取引がなされているはずだ。早い解散を仕掛けられ、金の無い小池陣営と人気の無い民進党で合体を決めたが、露骨にやると小池陣営の印象が悪くなるのを避けるためのものと思う。合体の意味が無くなるので、民進党が悪役を買ったもので、前原執行部は了解していての小池の発表だろう。自民側もそこは見透かしているはずだ。

驚くべき技としては、憲法改正実現のために実は安倍と小池で話ができており、民進党を事実上の解党に向かうように誘い込んで(前原発言の素案は小池のシナリオかもしれない)、2大政党で共闘し、長年の公明党との連立を断つことである。憲法改正のためには公明党は最後の重い足枷となっているからだ(都議会で自民を離れ小池に擦り寄ったことも不審増大)。その報償として日本政治史初の女性総理を約束するというものだろう。こうなると小池潰しと見えた解散は、民進党を解党へとうまく引込むための互いに了承した作戦で、実は

 『連立解消解散』

だったことになる。それは昨年、小池と橋下との連携を恐れた自民が検討し始めた可能性がある。敵を味方に取り込む作戦。そして、それに乗った小池が早々と2月に希望の党を商標登録を済ませた。自民党と希望の党との間に何もないかどうかは何とも言えないが、国民不在はいつもどおりで変わらない。

都知事選から安倍と小池が組んでいた可能性はあるか?つまり、自民本体が小池を知事候補として裏で促したか?なかっただろう。小池が爆弾過ぎるのと都民への影響力が未知数だった。しかし、潰しにもいかなかった。お手並み拝見で使えそうなら手を組む、それだけだったと思う。

小池百合子は実務能力は無いが政局を動かす才だけは長けているようだ。都知事になったばかりのときは何でも公開にして注目を集めたが、第一党になった今は不都合なことは隠し続けているようだ。

 

※※※

小池が総理大臣になる機会はここしかない。都政に専念する覚悟と言っていたのを適当に言い逃れ続けている(TVのしつこいこの点へのインタビューではキレていた)。今は出馬しないと言っているが、都知事を辞任して、都知事選と違い公示締切直前に表明するだろう。でなければ総理大臣の道が消えるからだ。自分は出ずに第二政党として様子見で次の機会を狙うことも考えられるが、本人含め素人の塾生と民進議員ならまともな国政などできない。信頼を失うのは確実で、年齢的な問題もあり、希望は持てない。単なる目立ちたがり屋に過ぎなかった。都政・都民は見捨てられた。はたしてこんな政党に国民は票を投じるのだろうか。。。

自民も希望の党がそれほどの当選数を得られなかった場合は連立を組まない可能性が高い。小池を抱えるのは爆弾だからだ。連立を組むにしても、どう公明党との決別へ持っていくかは簡単ではないだろう。毒を以って毒を制すのは自身も無傷とはいかない。