何年前になるのだろう。



5周年すぎだっただろうか。



ジェットコースターの摩擦材を開発してほしい。



一度乗ったことがあるコースターだったので、開発依頼が来たときはワクワクした。



当時は僕の大型グループが産業機械用の摩擦材も開発していた。



現在は石綿を使っているので、石綿ではない補強繊維を使った摩擦材を開発してほしい。



コースターが最後に止まるときだけ、左右から車体を挟んで止まるように。



この話は4年前に書いたと思うが、確か原料メーカーに依頼し、ロックウールという玄武岩を1400℃で溶かして吹付、短繊維にしたものを織物に編み、摩擦調整材を幾つか付けて液体フェノール樹脂で含浸させて硬化させた。



普通の摩擦材やKaNaDeに使っているフェノール樹脂は、ノボラック型という粉末状態になるものだが、液体状のフェノール樹脂はレゾール型といってクラッチフェージングに使うタイプのもの。



酸性かアルカリ性かで、構造が異なる。



ついに無くなるのだな。



ひとつのちっちゃい自分の歴史が塗り替えられる。