ヴァイオリンレッスンのときに、本屋さんで見つけたこの本を、今興味深く読んでいます。
このフランソワ.デュボアという著者は、フランス生まれの元マリンバ奏者とあり、様々な楽器を科学的にみることにハマり、慶應義塾大学の作曲法の講師をするなどと、紹介されています。
で、面白いなと思ったのが、楽器の基準音「ラ」の周波数のこと。
昔から、エレキギターに使っている音叉は440Hzなのですが、
ヴァイオリンを習ってから、チューナーで442Hzに「ラ」つまり、 A線の開放弦を合わせるよう言われてから、
なんの気なしに、ヴァイオリンはやや高めに合わせるのね、たぶん周波数が3本くらい立つからトータルでその辺に合わせておくと自然に聴こえるのかな?
くらいに勝手に思っていました。
本には、歴史を紐解くと19世紀以降に、フランスの物理学者や音楽家たちの委員会が出来、議論を始め、アメリカの規格協会が入ったりし、1955年にISOで440Hzが一応基準になったそう。
ただ、そこで終わらず、指揮者やオーケストラ団体によって、(作曲家の意図も?) 今も異なっているというのです。
実際に、オーケストラのソリストに聞いて回った最近のデータなので、間違いはないとのこと。
ちょっと実験してみましょうか。
440Hzに「ラ」を合わせた音は、
次に、442Hzに調弦し、
最後に、445Hzに調弦し、
数Hzの違い、皆さん、聴き分け出来ましたか?
もちろん、私はわかります、かなり違いますから。
というのはウソで、並べて聴かないとわかりません。
(445Hzは高いので2回くらい聴けばわかりますね。)
次の音を聴くと、前の音が頭の中でキャンセルされてしまいますから。
いやあ、驚きました。
何だか騙されていたような。
でも、実際にはこの中でN響しか聴きに行ったことがないので、これらの楽団の同じ演奏音源を見つけて聴き比べ出来ると面白いかも、いやわからないかも。
また、面白い内容がありましたら、ご紹介します。