今日の1冊 藝人春秋 水道橋博士 (著) | おにぎりくんの感想部屋

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本願寺月光蟲です。
新年明けました。今年もよろしくお願いします。
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今年一発目に紹介する本は

水道橋博士 (著) 藝人春秋



タレント本は得てして下らない本が多く、売れたとしてもブックオフ100円コーナー行き。

本を読む楽しさというのは「結末がある事」であり、結末がしっかりしている本程味わい深くなる。
博士のこの本は単なるタレント本ではない。
芸能人が書いただけで、私が思うに青春小説のようにも思える。
だが、そこは芸人さんだけあって笑いを混ぜるのも忘れない。
そこが絶妙なのだ。

例えば興味ない芸能人の箇所ですらスラスラ読めてしまうのだ。
そこがこの本の面白いところだ。

例えば今の時代、ポール牧、稲川淳二の半生など誰が興味あるのだろうか?と思うのだがそこはそれ。全然面白く読めてしまう。
そして何より行間から愛がにじみ出ている。
バカにしているわけでもなく、褒めちぎるわけでもない博士の文章に感動するら覚えました。
そして、何より私が驚いたのが博士がお笑い芸人の生命をかけて書いたかと思われるいじめ問題。
こういうのは芸人さんが踏み込んだらしらけるか売名だと叩かれる。
叩かれない場合は文化人へまっしぐらな姿勢になっているわけで芸人としてはダメになる場合が多い。
だが、博士のいじめに対する言及は「お笑い芸人って凄いな」と素直に思える内容になっています。

文化人を目指すわけでもなく政治家を目指すわけでもなく、お笑いの中でのいじめ言及。

ちょっとびっくり。

私は芸能関係に全く属してないただの普通の人だが、芸人さんの本でここまで楽しかったのは初だ。
前の「お笑い男の星座」も楽しかったがこの本はそれを超越している。

ブルーハーツの同窓生でもあり、スタート地点でヒロトに即効差をつけられた博士。
だが、今では楽しく話せる中になったりしている様子も描かれていて、人生に差はないと思わせてくれる。
そして博士が39で結婚をしたエピソードは感動。

芸人さんによるタレント本に収まらない名著だと思います。

お勧め。



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最近サブカルもオタクもつまんなくなりましたね。

自称する連中ばかりが多くてゲンナリしてます。
面白い文化って自分で見つけないといけないね。
メジャーもマイナーも関係ないっす。

読んだ本の感想です。(批評ではなくただの感想)
読んだ事がない人向けに書いてるつもり。
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