今日の1冊 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 上巻 佐野 真一 (著) | おにぎりくんの感想部屋

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最近サブカルもオタクもつまんなくなりましたね。

自称する連中ばかりが多くてゲンナリしてます。
面白い文化って自分で見つけないといけないね。
メジャーもマイナーも関係ないっす。

読んだ本の感想です。(批評ではなくただの感想)
読んだ事がない人向けに書いてるつもり。

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沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 上巻 感想。

沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 上巻 佐野 真一 (著)

沖縄といえば不思議な料理。
ゴーヤチャンプルなど不思議な料理が多く、平均寿命も少し長い。
沖縄、日本であるが中国、アメリカ、日本と戦争のたびに国が変ってきたわけで、そりゃ色んな事があったに決まっている。
沖縄の血は良い意味でどの国の文化も育んでいる気がする(私の場合、沖縄料理は苦手なんで行ったらファミレスに決定しているがw)

ジャーナリストの佐野さん、沖縄の歴史、沖縄の歴史の中で活躍した方々を淡々と書いている。

この本の何が面白いかと言うと民族問題、政治問題が絡みながらも「庶民」は我関せずみたいな空気が漂っているとこ。

沖縄の文化を育んできた代表的な人に取材をしているんだが、とにかく明るいしさっぱりしている。
が、その反面喧嘩とかしたら男女関係なくひどい(笑)
だが時間が経ったり、頭下げたりしたら即効「ああ、なら良いよ」みたいな・・・。

沖縄の歴史を語る場合というよりも、どこの国でもどこの時代でも「悪人」を探るとその国、地方、時代がわかるわけです。

沖縄の暴力団のくだりは女の人も「そんなん嘘じゃん」と思いならがも読めるだろう。
とにかく「事実が漫画的」なのです(笑)


沖縄は周知の通り米軍も絡むわけでヤクザ同士の喧嘩がハリウッドレベルなんですよ。
バズーカ、サイレント銃、戦車、手榴弾・・・もう漫画としか言いようがない。

死ぬか生きるか、みたいなのを通りぬけ、時間と警察の介入でおとなしくなるわけ。
で、佐野さんが両陣営に取材に行くんだけども、バズーカだの手榴弾だので殺し合いまでしてた二人が、けろっと、


「あ、あいつは元気でした?」

とか佐野さんに聞くという・・・漫画じゃないんだから・・・さっぱりしすぎだろう(笑)

男の人の読み物ではないです。女の人も「漫画的」な沖縄の文化をかなり楽しく読めると思います。

お勧め


一応、出版社の宣伝文句を載せておきます(これだけでも面白そうでしょ!!!)

内容(「BOOK」データベースより)
戦後日本は、沖縄を米国へ人身御供として差し出すことで、復興と繁栄を手に入れた。沖縄に米軍基地の大半を押しつけて経済発展を享受する構図は、東京のために福島に原発を作ることと何ら変らわない。天皇、米軍、沖縄県警、ヤクザ、怪人、財界人、奄美人など…戦後の沖縄を作り上げた人々の、本土では知られざる「小文字」の物語を丹念にたどり、現代日本そのものを逆照射したベストセラー。