2002/09/25 (Wed)横濱俳句倶楽部ほのぼのとから
今日は、月の出が遅いので、寝て待とう
と寝待月。
そして、臥して待つので
臥待月(ふしまちづき)
夜が更ける頃上がってくるので
更待月(ふけまちづき)とも。
子供の頃、月がでる頃に外出することは
あまりなかった。
何かの理由で外出すると
秋の月の色白く、冷やかなのが嫌いだった。
そして
その月がどこまでも着いてくるのが
もっと嫌であった。
何時から月が美しいと思えるようになったのだろう。
昼の世界から、夜の世界の
時間の中でものを想うようになってからだろうか。
そういえば、食べ物にしても
子供の頃、どうしてこんなものが美味しいのだろう、というものがあった。
その一つが秋刀魚の腸。
ほんのりした甘さの中の苦さがなんともいえず美味しい。
そして雲丹。
だが、不思議なのは
子供の頃好きだったもので
嫌いになったものがあまりないということだ
子供の頃
ご近所のお庭に作られた菜園の胡瓜や
真っ赤に熟れたトマトを勝手にもいで
頂くのが好きだった。
そして
口の周りをしょっぱくして食べる醤油煎餅。
何故か生のピーマンを齧るのも好きだった。
今でも野菜はなるべく生で食べたいと思う。
そんな気持ちから
一時ポパイサラダというものに凝ったことがあった。
ポパイの好物菠薐草(ほうれんそう)。
因みに、この、菠薐とは、ペルシャのことだそうだ。
その菠薐草の葉の部分を、洗って
そのままお皿に盛り
その上にカリカリベーコンと
オリーブオイルで作ったドレッシングを
かけて食するという、ごくシンプルなもの。
「それが、ビタミンの宝庫と言われるようにビタミンA、C、Bを始め鉄分、葉緑素、セルロースが豊富で、特に鉄分と葉緑素は貧血症の人に有効です。
ところが泣き所は蓚酸がキャベツの百倍近く含まれているため結石ができやすいことですが、これは長期間続けて食べた時のこと。蓚酸は体内で分解せずカルシウムと結合して」
まるで星の砂のような形にって
尿道を走るのだ。
その痛さを例えると
背中から肝臓に
いき成り火箸を刺されたような痛さ
まさに、長期に食べ続けた私は、その激痛に耐えられず、緊急で病院に行き、痛みを取るために、モルヒネを三本打たれた。
その時の医師の言葉は
今日はアルコールを飲んじゃダメですよ
であった。
それから菠薐草だけは怖くて
どうも、食せない。
まあ、ポパイになるわけではないのだから、いいか、などと思いつつも
瑞々しい菠薐草の上に
カリカリに焼かれたベーコンがあしらわれているものを召し上がっている方を見ると
つい、いいなあ、と、思ってしまう。
そろそろお月さんは観えるかな。
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法蓮草は、未だに、食べた翌日は何となく
背中が痛い気がする
そんな感じで今は
法蓮草が美味しいとは思えなくなっている
これはたぶん酸っぱい葡萄現象なのだと思う
その酸っぱい葡萄現象の中に
高いところというものも有った
子どもの頃
マリンタワーの外階段を上ると
三角に丸いレンズの付いた定規が貰えるというイベントがあり、次姉は、退院して数日たったばかりの私を連れて
その外階段を上った
長い入院生活で体力が劣っていた私は貧血で
途中で気を失い、後は覚えていない
気が付いたときは自宅で寝ていて
それ以降、高い場所が苦手になった
だから、高いところに行くことは最初
から拒絶していた
だから海外に行くことも否定していた
ところが家族全員でいくことになり、
飛行機に乗り、恐怖心を払しょくするために同じく高所恐怖症の友人に教えられた
ワインを飲んだら、割と平気というか
全く問題なく
そうか、酔えば良いのか、と知恵を得た私は
いろいろと高い場所に行き食事をして
それ以降、ホテルの23階に泊まっても
窓に張り付いて景色を見ることが出来た
結局高い所への恐怖症は
幼い頃のトラウマだったのだと思う
それをどう克服するか
たぶんだけど、自分が楽しいと思えるのが
一番の薬のような気がする
最近は、もし、地球から月に移転することが有れば
ロケットに乗って行けそうな気もしている
その場合月から
青い地球を眺めることになるのだろうか
と娘に話したら、
娘が今日は月は見えないと一言
今宵は月も出ぬそうな