2002/09/04 (Wed)Yahooブログから
今日は9月4日で、櫛の日、なのだそうだ。
櫛屋さんではなく、美容関係者の方が、昭和53年に制定したのだとか。
櫛といえば、関西の方から、めぱちこには
畳で、櫛の歯を擦ったのを当てれば治る
と言われたことがある。
めぱちこ、とは、多分、ものもらいのことだと思う。
そして、櫛とは、当然、柘植の櫛、だ。
目の病院関係のサイトに、
『ものもらいは病名ではありません。
瞼がはれて痛い状態をさす素人用語です。
病名を説明しても
ものもらいではないのかと不満そうにする人がいます。』
という文章があった。
素人用語。
そういえば、子供の頃、そんな、治療法がたくさんあった。
例えば、怪我には袂クソを付けると良い、という、おばあさんがご近所にいた。
袂クソ、とは、袂にたまる、綿屑のことだ。
疣(いぼ)は、初雷のとき、その患部を箒で掃くといい、というものもあった。
それが実際に効いたのか、効くのか、試したことも無いから、
定かでもないが、でも、なんとなく、
何処かでしっかり覚えているのだから、不思議だ。
きっと、その頃のお年寄りに
念じるように言い含められていたのだろう。
あの頃のおばあさんはいつも着物を着ている人が多かった。
夏はアッパッパ~、という
簡単服を着ていたが、秋口になると、やはり着物、だった。
今は、日常で着物を着る方もあまり見かけなくなった。
髪をお饅頭に結って
無造作に柘植の櫛を挿すおばあさんも見かけなくなった。
今の時代、髪に飾る櫛といえば、お正月や成人式に飾る
鼈甲や、色とりどりのプラスティックの櫛、位だろうか。
今のおばさんは、近所の子に何を伝えられるんだろうか。
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1960年代 高校生の頃に、通学路の元町商店街の
浜銀の先に
銀座三愛の元町店が出来て
そこにPLASTIC製の
赤やピンクの櫛
ジャンボコームというものが売られていて
この近辺に有る女子高生の間で流行った
当時、元町発祥のハマトラファッションがあったが、これは元々、自由が丘辺りのマダムが車で
元町に来るのに運転し安い服装が始まりと聞いたことがある
ミハマのローファー、フクゾーの巻きスカート
そしてスミノの華やかな紙袋
以前ブログにも書いたが、近隣の女子大生がパトロンと
本牧のヨットハーバーからヨットに乗るのにその服装を真似て
持っていたのはヴィトンのバッグ
地方から横浜の短大に行き、華やかな学生生活を送り、
メディアの業界に就職していく
そのスタイルを真似た少女達は某店のバッグでは無く、
ユニオンの紙袋
某店のバッグを持ち出したのは、横浜市内のマダム
山手界隈に通う女子高生はフクゾーのマフラーと、
少しだけ薄くしたカバンの中に隠し持つジャンボコームとライムコロンの瓶
それが修学旅行で京都に行ってから、柘植の櫛に匂袋となって
結局日本人は日本人らしいものが好きなのだと認識して
今でもたまに可愛い柘植の櫛や匂袋を買ってみたりするのは
今も心のどこかに女の子の時代が有るのかもしれない
そう言えば可愛い子狐も
草の実潰してお化粧したり
紅葉のかんざしに柘植の櫛を挿したりしている