彼岸花 | ミナミのブログ

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のんびり、、まったり

2003/09/14 (Sun) 横濱俳句倶楽部ほのぼのとから

 

 

今朝、六時に起きて、外に出ると、玄関の前の花壇の蜜柑や

柚子、そして、柿の木を包み込むように茂った葉の中に

コバルト色の西洋朝顔がたっぷりと咲いていた。

 

その朝顔に見送られて、家族で、三浦まで出かけてきた。

 

横浜横須賀道路から、三浦縦貫道路へ、そして、油壺から

諸磯の漁港を抜け、三崎の朝市へ行き、孔雀草と、トマトを買った。

 

目的は特に無かったので

三崎の岸壁で釣りをしている人たちの釣果を見て周り

そして、反対側の三浦海岸を通って、衣笠のインターから

横浜横須賀道路に乗るべく、岬を横断した。

 

青空の下に、今は、植え付け間近な真っ黒な畑が何枚も広がり

その向うには、青空と同じ色をした海が見えていた。

 

その道の途中に、忘れられたように、彼岸花が、二輪ほど咲いていた。

 

彼岸花の別名については、昨年書いたが、今日、ネットで調べると、

 

彼岸花とは、flower that blooms at the (fall) equinoxと、書かれていた。

 

秋の昼夜平均に咲く花。

 

どう理解すればよいのだろうかと思った。

 

そして、お隣韓国では、この花が、葉を出す時期と

花を咲かせる時期が全く異なるので、お互いを偲び合う花として

相思花というと書かれていた。

 

英名では、red spider lily、hurricane lily

そして、naked ladyともいうと書かれていた。

 

赤い蜘蛛の百合、というのは、赤い蜘蛛の巣、ということなのだろう

と思えたし、ハリケーン百合、というのも、なんとなく解る。

 

しかし、裸の淑女、とは、これは、何故そんな名がついたのかは解らない。

 

彼岸花の学名は、Lycoris radiata。

 

ギリシャ神話の海の女神リコリスと

radiata、ラテン語で放射状という意味とも書かれていた。

 

私には、Lycorinという、毒性の成分から来ている

というほうが妥当のように思える。

 

九州のある高校の生徒が調べたところによると

日本人によって付けられた異称だけでも1400余りあるそうだから

まるである日突然、降って湧いたように咲くこの花は

洋の東西を問わず、不思議なものと、取られているのかもしれない。

 

昔、港の見える丘公園の一角にも、この彼岸花が群れて咲いていた。

 

持ち帰ると、近所のおばさんから、家に入れると火事になるよ

といって叱られたことを思い出した。

 

彼岸花はその名の通り、昔、村を単位として生きていた頃の人々にとって

その先の世界、彼岸への、出入り口に植えられていたものでもあった。

 

実りの収穫を終えた畦に咲く、その花の、美しさに感じる寂しさは

遠い祖先の記憶がどこかに残っているからなのかもしれない。

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十年ほど前に埼玉県の高麗市に巾着田という彼岸花が群生しているところが有ると知り

出かけて行ったことが有った

 

横浜から八王子まで行き八高線に乗り換え、、

兎も角長い旅をして巾着田に着いた

 

表現的に合っているかは分からないが、噂にたがわずという言葉が浮かんでくるほど

木立の中一面に赤い彼岸花が咲き誇っていた

 

書物によると時の皇太子が高麗から逃げて来た皇子とその一行を匿って出来た

町なのだそうで、そういう目で見ると、何となくチャングムの世界が彷彿とされて

遠い昔の浪漫を感じさせられた

 

巾着田を取り巻く川も冷たく澄んで

こんな穏やかな場所で暮らすのもいいなと思った、が

それはほんのひと時のこと

 

朝、八王子から乗り継いだ電車の中で、部活にでも行くのだろうか

三人の女子高生がカバンから大きなお握りを出して

食べ始めたのを見た時のように

憧れはしても実行するまでには至らない、そんな気がした

 

旅を終えて、横浜の駅に着いたときの妙な安堵感が可笑しくもあり