昨日、横須賀線の線路に、タクシーが飛び込んだのだとか。
ちょうど娘がその方向から帰宅予定の時間だったので、心配でした。
心配しながら、事故を起こした運転手さんの年齢を聞いて、
三十年ほど前の出来事を思い出しました。
その頃は、タクシーを駆使して、いろんなところを走り回っていて、
その日も、高速に乗って行かなければならないところがあって、
日本大通で、手を挙げてそのタクシーに乗り込んだのです。
乗ると、とても気の良さそうなお爺ちゃん運転手さんで。
いろんな話をしてくれました。
下っ端の相撲取りはけちんぼで、こんなタクシーに三人も乗ってくるから、
タイヤが浮いて走れなくなることもあった、とか。
そんな話を、ふう~ん、とか、アハハとか、って聞いていたんですけど、
その先に聞捨てならないことを言い出したのです。
ワタシはこう見えても、84なんですよ。
(内心、お年寄りだよなあ、って思ってはいたんですけど、84?)
家のものはね、もう危ないから、よせって言うんですよ。 (そうでしょうね)
でもね、ワタシはお客さんを乗せて運転するのが好きでね。
今朝も内緒で出てきたんです。
このまま死んでも本望なんですよ。 できれば運転しながらコロっといきたいね。 (え???)
私は高速に乗る寸前に、竜宮城で肝を取られそうになった猿みたいに、
忘れ物をしたから、って、いそいでそのタクシーをおりました。
そして、それまでの、タクシーに乗るなら、個人タクシーがいいという持論をあっさり捨てました。
一生現役で働くというのは、素晴らしいことだと思いますけれど、、、