今日は、明治18年(1885)に、若山牧水が生まれた日。
彼の詩、
白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに 飲むべかりけり
から、そして、彼が無類の酒好きだったことから、今日はまた愛酒の日とされています。
酒の酉という字は、酒壷のを表す象形文字。
そして、お酒という言葉の由来は、
栄え水 栄えのき=きはお神酒のき さける=邪気を避ける
クシ=奇し 木の窪みなどにある、飲むと不思議な気持ちになるものということで、
お酒を、クシの神(久志能加美、久斯榊)ともしたそうです。
酒一杯にして人、酒を飲み 酒二杯にして酒、酒を飲み
酒三杯にして酒、人を飲む
酒三杯にして酒、人を飲む
と言ったのは、千利休。
この他にも、
酒は礼に始まり,乱に終わる、などという言葉があります。
何事も過ぎるのは良くないようで。
お酒に関する季語は、
新酒(新走り=あらばしり、今年酒、早稲酒=わせざけ)古酒、ふるざけ 利酒、聞酒、そして、
濁酒(だくしゅ、どぶろく、どびろく)中汲、猿酒、猴酒、温め酒、などとして、秋の季語。
余談ですけれど、料理で、水とお酒を半々に割ったものを、東京の古い料理人は、玉水、と言うそうですが、
これは、お酒を、玉川の水で割ったことに由来するそうです。
だったら、隅田川の水で割れば、隅水になるかと思うのですけれど、私の聞き及んだところによりますと、
江戸の昔は、水売りという者が来て、それが玉川の水だったことからそうなったのだとか。
加えて、滝の落ちる様子もまた、上流を荒波(アラナミ)、中流を白糸(シライト)、下流を玉水(タマミズ)と言い、時には、滝自体を玉水と呼ぶこともあるそうです。
今は、うっかり女性を触って訴えられると、お酒の上での失態とは認めてもらえない時代のようなので、
酒を飲めない人は人生の50%を無駄にしている。
酒を飲む人は人生の大半を無駄にしている。
酒を飲む人は人生の大半を無駄にしている。
などというように、世の中のお酒が好きな皆さん、くれぐれもお気をつけ下さい。
1981年に発行された横浜の観光案内誌によると、中村橋近辺の立ち吞み屋さんでは、
辛い、とか、せいに とい言葉を知らないと一人前でなかったとありました。
辛いのは焼酎で、せいには、二級酒って、わりと最近知った私です。