伊達なお散歩~中鉢美術館~ | 杜の都のすずめのお宿

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▲中鉢美術館 http://chu-bi.chu.jp/


東北の鍛冶がこしらえた日本刀が展示されています。

訪れた日は、館長さん自ら解説していただきました。


館長さんの解説を聞いて、日本刀は単なる武器ではなく、また単なる美術品でもないと目から鱗。

“人が刀をつくり、刀が人をつくる”と仰る館長さんによると、戦場で雑兵が使う使い捨ての刀と異なり、武士が持つ刀は、いかに刀を抜かずに治世を行うかに重きが置かれ、親から子へ信頼の証として受け継ぎ、最後の最後に「伝家の宝刀」として使うものとされていたとのこと。


なるほど確かに、刀に付けられた銘を見ると閉寂(ふさちか)、波平行安(なみのひらゆきやす)と平和で穏やかな印象の銘が多いと気付きました。

宝寿(ほうじゅ)という銘からは、お産の際の守り刀としての用途も伺えます。


この中鉢美術館、実は「正宗」を常設展示している日本でたった2つしかない場所の一つ。

(もう一ヶ所は宇和島市伊達博物館)

数百年を経てもなお輝きを放つ刀は、近づいて波紋を眺めても、少し離れて全体を眺めても美しく、なんだか背筋がピンとなります。


館内は撮影可なのですが、照明の関係でうまく撮影できませんでした。
(企画展示などによっては撮影不可となる場合あり)
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九曜紋や縦三つ引き紋の付いた刀もあります。


館長さんのお話はどれも興味深く

◆製鉄と鬼伝説の関係性(昔話の鬼=鍛冶職人)

◆一つの鉱石から金か鉄のどちらかしか生成できなかった時代に、金よりも鉄が選ばれたため、“鉄”という字は金を失うと書く

などなど、たくさんの貴重なお話を聞くことができました。


今度お邪魔する際はレコーダー持参で行かなくては(笑)


そして、中鉢美術館のもう一つの見どころは、入り口左側にある伊達なコーナー


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家紋だらけ!しかもガラスケースも無し(もちろん触れてはいけません)


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胴の部分をよく見ると・・・

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実弾テストの痕跡がくっきり。


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伊達家の銃には、銃口付近に線香を立てる穴が付いており、的を定めるとともに暗がりでの明かりにしたそうです。


館長の中鉢弘さん、ありがとうございました。



【アクセス】
JR陸羽東線 有備館駅
時刻表 http://www.jreast-timetable.jp/timetable/list1616.html