「突然歌いだし、踊りだし、非日常的な行動をとるから
ミュージカルって感情移入できない。」
これがミュージカル嫌いな人の大半の理由では無いでしょうか?
それを逆手に取ったミュージカルショー
が
「突然ミュージカル(日本語名らしいです、色んな国で行われてます)」
私が初めて見たのは
これ
大学の講義中にミュージカルが始まるもの。
ニュースにもなっていたし、結構有名ではないでしょうか。
続いてはLAの空港でおこった突然ミュージカル
こちら
(これはチケットを買うインターネットサイトのコマーシャルみたいです)
またまたLAのフードコートで起こった突然ミュージカル
こちら
(これはテレビ番組っぽいですね、どっきり系。
これ以外にもいろんなどっきりを日常で仕掛けているのをきいたことがあります)
そして。。。
そのフードコートでのミュージカルを
日本で、早稲田大学の食堂でやってしまったのがこちら
(専門学校時代の先輩も出演されています)
色々興味深かったのは
歌詞の内容を日本用、そしてエコに変えているところ。
アメリカだったらガバッとナプキンをいっぱい使うのが主流ですから。
でも逆に日本に戻った時に某日本系ハンバーガーショップで(私も大好きなんですが)
複数人のオーダーをまとめて注文。
ナプキンの少なさに唖然。
「これで手を拭き、口を拭き、コップの水滴を拭き、もしこぼれたらこれ一枚で対処!?
しかも私は良いけど、皆は絶対無理!!!!!」と思い
もう少し欲しいと言ったら「そんなに取らないで下さい!!」怒られた、と言う事がありました。
↑まあこれも極端な例ですが 笑
ちなみに連れていったのは
これでもか!というくらいティッシュを使いまくるお国柄の台湾の友達グループでした。
あはは☆
そして
ここまでもし見て下さっている方がいればお分かりかと思いますが
観客の反応、国によって違いますよね。
アメリカ>イギリス>日本
と言ったとこでしょうか。
アメリカ人は突然起こった状況を飲み込み、楽しみ、気がつけば一観客としてショーを楽しんでいる。
イギリス人は突然起こった状況に戸惑い、困惑し、でも確実に感情移入している。
そしてそれがふっと抜けた大爆発の部分からは一観客となっている。
日本人は大学内、と言う事もありますが
まず突然起こった状況、これを無視しようとします。
そして見ていないように見せかけてちらちら見たり、携帯で撮影したり。
そしてショーが進んでいく中で、俳優達の世界に引き込まれているのは自分だけではない、
多数なのだ、と気がつくと安心するのか、ようやく「ショーの一観客」になる。
面白いなーと思いました。
そしてやはり言語的に英語は圧倒的に音に乗りやすく、単語数も多い為
歌の内容+韻を踏んだり、冗談を入れたりする面白さも加わってきます。
日本語は一文字一文字を音にのせる為、
この醍醐味である遊びの部分、余計なものを削ぎ落とすことで
音にはめようとし、その少ない言葉を選びに選んで観客に感じてもらおうとします。
フードコート編は
核になる(爆発のきっかけを作る)お掃除屋のシンガーは
日本人の方が好きでした。
あれくらいの歌の迫力が
この「突然ミュージカル」を成功させるにあたって全俳優に欲しいところ。
これのほかにも
図書館でミュージカル、などのものもありましたが
音響の関係か音楽と俳優の歌がずれていたり
高音が得意ではない女性シンガーが高音での歌いだし
さらに緊張もあるのでしょう、
ピッチも悪いし
何言ってるかもよくわからない。
残念。
のでリンクを貼りませんでした。
(ものすっごい悪い、訳ではないけれどね)
でも実際にいた観客には大うけだったみたいです。
この「突然ミュージカル」を「1つのショー」として完全に成り立たせる為には
抜群の歌唱力と声量
そして
土壇場に強い役者魂
なのではないかと思います。
欲を言えばノリノリのお客さん、これが多ければ大きい程成功の可能性は高まるでしょう。
一時期突然大きな場所で
100人が一斉に踊りだす、と言ったようなCMなりイベントなりで流行りました。
こういうサプライズは大好きです!
ましてや大好きなミュージカル。
逆説的な発想から生まれる「突然ミュージカル」
これが受け入れられる社会ならば
私はかなり皆が生きやすい社会になる、とそう思います。
そういう私もずっと思っていましたから。
「人生がミュージカルだったら良いのにな」って。