短い春にルールはな
求めるだけ求めて貪り合うのです

春に遣い古す、好きと言うツール
やっかいな小指と小指つないで結ぶ
糸の怖さまでわかっていたら

短い夏に少女は泣く
求めるのも止めてけなし合うのです

夏に冷たく濁る、透き通る憂鬱
やっかいな唇と頬
つないだ糸をほどく術を学ばなければ

切り捨ててもつながる小指と小指が
いつも纏りついている、透き通る憂鬱が
煩わしと吐き捨てたい皮膚の下を這うものなど知らなければ

最後の夜に聞いたのは深くてつめたい声だったような
いけないと解っているのについ
被害妄想におぼれてしまう

もし出来る事ならば
飽きられぬ人に成りたい
誰も彼も君にも
飽きられぬ世界観と位置を

より善くしようとして喪ったのは他人ならぬ自分のような
あぶないことと知ってもつい
真似ることで安心する粒子

もし出来るならば
愛される人に成りたい誰も彼も君も
愛してくれる自信と自身を
もし愛してくださるのならば
何も要らないのに

最後の夜に聞いたのは深くてつめたい声だったような
もし飽きないでいてくれたなら
何も要らないのに
喪ったのは他人ならぬ自分のような

梅雨明けの赤い景色にむせかえる遊具
離れたブランコに腰掛けている

いつだって不機嫌は伝染する
幸せもそう
交代で逃げあっては
どこかで解決の糸口をさぐっている

似ているからこそのぐらつき
真夜中のベンチ
お喋りする気にはまだなれない

こんな時は気楽さすら起爆する
わかってはいるけど
交代で向き合っては
どこかで仲直りの言葉を求めている

行き場のないぴりぴりを
無くしてくれるのはいつもの友達
夏の朝の澄んだ太陽みたいに
濁りのない魔法を2人にかける

「なんで怒ったんだっけ?」「忘れた」
仲直りの言葉はときに不思議な形であらわれる
でもわたしたちはそれでいいね
手をつないで
朝日のなかを通って帰ろう