きみが死んでもわたしは生きて行けるでしょう

肉体的には

「つがいが死んだらもう1人も死んだも同然」

奥さんを溺愛していたあの人はそう言ってむせび泣いたの



きっとわたしたちはもうつがいじゃない

それぞれがまた本当の「つがい」を探しに

旅をしようと準備をはじめているのでしょう

とっくにつがいとしての機能は失っていたのに

愚図なわたしと馬鹿なきみはズルズルと一緒にいて

機能や形式にとらわれすぎていたのかもしれませんね


でも

「マレの才能が好き」

そう言ってくれたあの日のこと

思い出すとまだ 旅の準備をする気分にはなれません



さいごの絵はがきが届きました

これがきっと次に進むためのチケットになるでしょう

ことばをあやつるスクリーンの中で

泳ぐきみをじっと

眺めることにします


刻々と近づいているのだ
この瞬間にも
芽生えて、
保って、
無くして、

それを止めることは
一人の力ではきっと無理

手をつないで笑いあう男の子と女の子
なんだか楽しそう

久しぶりに朝まで寝た
弱虫のわたしは なんだか頭がクリア

手に持った缶ジュースは汗をかいてる
繋ぐ手に力をいれる あの男の子みたい

遠くでゆらゆらと 陽炎がゆらいでる
なんだかあの日の海みたい

「   」

誰かがわたしを呼んだ
懐かしいあなたでしょう?
思い出した時に呼ぶなんて なんだか儚いね

夏の聴かせた幻
じりじりと白い手が灼けてる
「弱虫でごめん」
言いたかったな

手をつないで笑いあう男の子と女の子
なんだか儚いね