イヤー、勉強が捗ります,,,今晩は夕方空に雲があり、少なくとも夕方からの星見はない,,,

 ということは星見は休みか、あるいは自宅駐車場辺りでの星見か,,,ということで、お勉強をしながら待機。

 

 今日は夕方からずっと衝撃波前後で物理量がどうなるかについてのお勉強とそれを前提とした超新星爆発初期のセドフ解についての考察,,,

 

 衝撃波が通過した前後での物理量では、

 ・質量保存則

 ・運動量保存則

 ・エネルギー保存則

 が成り立ちます。

 

 質量保存則は、(ρv)u=(ρv)d

 ここで、uは上流、dは下流。

 宇宙大気をイメージしており、体積は考えないので、ある速度vを持った密度ρの物質の塊を考えた時に質量はρvになり、衝撃波通過前後では変わらないというもの。

 

 運動量保存則は、質点系だと運動量はmvですが、宇宙大気の場合には、ρv^2になります。これは前項に従ってmをρvと見れば自明ですが、宇宙大気の場合にはこれに圧力Pが加わります。

 すなわち運動量保存則は(ρv^2+P)u=(ρv^2+P)dになります。

 これについては過去問で以下があります。

 この問題を初見で解いたとき、mvから連想してρv^2の項がある③を無事選択。

 この時はなぜ圧力Pが加わるのか不明でしたが、壁にぶつかる質点のことを考えれば、運動量の変化が圧力なので、宇宙大気の場合の運動量にはPが加わるのだろうと今は理解しています。

 

 今日七転八倒したのがエネルギー保存則です。

 まず、衝撃波前後で、ニュートン力学的な意味でのエネルギーは保存されません。

 ここでいうエネルギーとは熱力学的なエネルギー保存則です。

 

 教科書には、(1/2v^2+ε/ρ+P/ρ)u=(1/2v^2+ε/ρ+P/ρ)dとあります。

 ここで第1項の1/2v^2が運動エネルギーであることはまあまあわかります。

 第2項目のεは内部エネルギーで、第3項は圧力のエネルギー?なんですが、第3項が分からず苦慮,,,

 

 結局、第2項+第3項は「エンタルピー」なんだと。

 エンタルピーって、高校では習わない?みたいです

 H=U+PV Hがエンタルピー

 実際には熱力学第1法則としてQ=ΔU+Wを高校では習いますが、この右辺がエンタルピーとなります。

 ΔUは内部エネルギーの変化なのでεに関係づけられます。

 Wは仕事ですが、圧力Pで押したり押されたりするのが仕事なので。

 1/2v^2+ε/ρ+P/ρについては宇宙大気を念頭に次元を合わせるとこうなります。

 …ここまでが今晩前半のお勉強。

 これは同じく過去問ですが、これと同じ図がテキストに載っています。

 問題でいうところのセドフ解で近似できるのがBの状態の時で、この時衝撃波は断熱膨張で広がっていきます。なぜ断熱膨張かというと、超新星の衝撃波進行速度があまりにも速く、周辺と熱のやり取りをするヒマもなく衝撃波が伝わっていくからです。

 

 テキストにはセドフ解の導き方が載っていて、その辺りを勉強して最後、次の問題を再度解くことに。

 問題文を読んでいくとセドフ解の言葉があるので超新星爆発に関するものであることが分かります。

 これ初見の時、全くわからなかった問題です。

 

 ただし衝撃波の項を勉強すると、衝撃波が通過する前後で、2原子分子の場合には下流側での密度は上流側の4倍になることが分かります。

 ただしまじめに演習問題を解かなければなりません

 

 ABCのグラフで、衝撃波前面側(右側)とその直後のピークを見た時、衝撃波の前と後ろで4倍になっているのはAのグラフで、これが密度を示すことが分かります。

 ,,,ということはこれで④確定です。

 

 問題文を読むと爆発前は「静止した」とあります。ということは最初はゼロです。

 Cは初期状態でゼロなので、速度を表しているのでしょう、、、

 

 残りはBのグラフが圧力になります。衝撃波が到達していない右方向はほぼゼロ。

 対して爆発が起きた中心部(左端)は非常な高圧になっています。これは超新星爆発して大気が高温になり、圧力が高まったということのようです。

 

+++++

 さてセドフ解に関する問題ですが、手持ち6回分の過去問で上記の2回が登場しています,,,単純に考えれば3回に1回は出る勘定です。

 

 でもですね、この2問はともに第17回に出題されていて、問題番号を見るとわかりますが、難易度の高いグラフ問題が問25、テキストに載っている絵の方が問27。

 一問飛ばしで出ています,,,

 

 セドフ解なんていう珍しい問題の出題が、1回に集中して2問出ているわけです。

 多分、作問者は内容を分散しようなどとは毛ほども思っていないのでしょうね。

 

++++

 さて11時を過ぎて、雲が切れたようなので駐車場で撮影

 久しぶりに駐車場での撮影

 天頂しか見えません,,,しかも御覧の通りの明るさ

 

 ちょっと心配したのは画角が限られるので、当然北極星は見えず、赤道儀の方向が出せるのか,,,という恐れがありましたが、無事、スマート望遠鏡が真北を探してくれて赤道儀設置完了

 とはいえ駐車場なので車の出入りがあり、黒い細い三脚だと前方不注意で衝突されることも想定して、バイクでガード。

 外は暑いのでセッティングしたら自宅で時間が過ぎるのを待ちます。

30秒✕120枚 Gain60 アストロフィルター (ナローバンドではありません)