実は先ほどまで1時間ちょっと、タイ交通省HPで免許更新ビデオ講習を受講していました。
ビデオ自体は全編タイ語なんですが、For Foreignerボタンを押すと英語での案内になり、、、それでもビデオ自体はタイ語でこれを1時間視聴することに。
全4編からなる動画で、ズルをしないようにキーボードに触るとビデオは止まり、また1編ごと完了後3分以内に確認ボタンを押さないと視聴が無効になるシステム。
この間、机での作業ができません。
ということで私はiPadでYoutube動画視聴。
Youtubeなので随分とキャッチーな表題ですが、内容は現時点で解明されていない初期宇宙での巨大ブラックホール形成についての観測事実,,,という内容でこれを5回ほど繰り返し視聴。
ブラックホールには現時点で観測されているサイズとして、
・太陽質量の数十倍程度までの「恒星サイズブラックホール」
・銀河中心にあるような太陽質量10^5~10^10サイズのブラックホール
の2種があり、教科書で習うのは、
・太陽質量40倍程度以上の主系列星が超新星爆発でブラックホールになる
・太陽質量数十倍のブラックホール同士が合体する(LIGO重力波観測)
であり、銀河中心サイズのブラックホールについての生成の説明はありません。
一方で、宇宙誕生10億年くらいで銀河やクエーサーができていて、その中心には巨大ブラックホールがあり、このブラックホールはどうやってできたのか?
教科書ではエディントン限界というものを習い、これは恒星や銀河が重力で物を引き寄せつつ、光度が大きくなると輻射圧で周りのガスを吹き飛ばしてしまうため釣り合うのだと習います。
ブラックホールの周囲には降着円盤ができますが、順次物質をブラックホールが飲み込んでいく過程で、周りのガスを引き寄せるとこれは一旦降着円盤として周囲に降着してこの明るさが明るくなります。明るさがエディントン限界を超えてしまうと輻射圧で逆に周りに引き寄せられつつあったガスを弾き飛ばしてしまうためブラックホールの成長速度が押さえられ、輻射圧も収まります。
宇宙誕生後10億年くらいで巨大ブラックホールはできないだろうとも考えられるわけです。
この動画ではJWSTで暗黒時代~ファーストスター辺りの巨大ブラックホールを観測しましたというもの
ブラックホールの成立にはLighSeeding(軽い種)とHeavySeeding(重い種)という二つの考えがあると説明されています。
画面左にあるLighSeedingだとエディントン限界により制約があり大きく成長できないが、HeavySeedingだとエディントン限界の10倍ほどまで光度を上げられる,,,光度を上げても輻射圧により周辺ガスは吹き飛ばされない機構があるのでは?という図。
JWSTの2種類の中間赤外線/近赤外線カメラで波長を観測したところ、赤方偏移3.965、ビックバンから15億年後の天体をとらえられたというもの
観測された天体LID-568は太陽質量の10^7倍で、エディントン限界40倍以上の明るさで周辺物質を降着させていることが判明。
天体を3種類の波長で撮影したもの。
真ん中が見たままの図。ちょっと見にくいですが「C」が天体の位置
A、B、Dあたりに光る点が見えています。
右側の図は+494㎞/s相当で波長を振ったもので、図中心のCしか光って見えません。
左の-494㎞/sの波長で撮影したもの。
青方偏移を捉えたもので、青方なので地球に近づいている点がBとDの個所で見られるという説明がありました。
これはアウトフロー(降着円盤の接戦方向に噴出するジェット)とのこと。
「アウトフローに降着を維持する何らかの機構があり、エディントン光度を大きく上回っても輻射圧とうまくバランスして周辺ガスは順次ブラックホールに飲み込まれ、結果、ブラックホールは巨大に成長した」のではないか?となっています。
まとめると、
・ビッグバン直後の巨大ブラックホールが観測された
・エディントン光度を大きく上回る速度で成長しているようだ
・ブラックホールにアウトフローが見られこれが巨大化を助けているのでは?
というもので、結論を導くには解析なり理論化が必要にはなりそうです。
ともあれ、こういうレベルのものは1級試験には直接出てきません,,,
ただしこういう機会にエディントン限界の式を確認して、
第二項がサラッと書けて、かつ、ブラックホール質量Mにしか依存しないということを理解しておく必要はあります,,,過去問でも出ていますので。
ちなみに第2項のmpは陽子質量、σTはトムソン散乱の断面積
たとえば太陽のエディントン光度が示されて、太陽質量50倍の恒星のエディントン光度を示せ,,,などの問題。これは単純に50倍すれば求まります。





