ロッシュ・ロープと見誤っていました。
ロープ(綱)ではなくて、ローブ(袋)なんですね。
最初のうち、問題集で類題を幾つか解いていっても、何だこれ?状態
端的に言うと、等ポテンシャル面を繋げた領域で、その外だとポテンシャルの差が大きいので、近接連星は等ポテンシャルを袋,,,というか見えない壁のようにその中で物質の移動が起き、成長していくという過程を示す図のようです。
試験問題では左のような図が出てきて、これだけ見ていると何が何やら。
右は立体的に書き表したもので、等ポテンシャル面を立体的に表現したもの
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二つの恒星が万有引力で結びつき共通重心のまわりを公転している連星の中で,両星間の距離が星の半径か直径と同程度にまで接近して回っているものを近接連星という。
近接連星の中でもとくに近接度が強く,両星の表面が接触するほどの接触連星と呼ばれるものもある。
主系列星の組合せだと公転周期20日以内のものが多く近接連星と考えられる。しかし,主星が超巨星のような巨大半径の星だと公転周期20年以上の近接連星もあり,一方,白色矮星のような小さい星を主星にもつ近接連星の公転周期は数時間になる。
近接連星の第1の特徴は,二つの星の間の強い潮汐力に自転の影響も加わり,星の形が球からずれ楕円体に近い卵形になっていることである。両星が外に及ぼす引力と遠心力の合力による等ポテンシャル面のどれかによってよく表される。
主系列星は進化によりある時期からは膨張することが知られており,この進化的膨張は質量の大きい星ほど早く起こる。単独星ならどんどん膨張して巨星や超巨星になっていくが,近接連星では質量の大きいほうがまず進化的膨張により図1でW2→W1→W0と大きくなっても,W0面以上には膨張できない。W0面は空中にできた目に見えない壁のようなもので,ロッシュの限界と呼ばれる。このロッシュ限界面では,両星のまわりの二つのポテンシャル面は中間のラグランジュ点Lで接触してしまうという特徴をもつ。
実際の個々の近接連星は現在の進化の程度により,分離型近接連星,半分離型近接連星,接触型近接連星(接触連星)の3種に分離される。
分離型は図2のaのように両星ともロッシュ限界より小さい場合で,どちらの星も主系列星である。
半分離型は図2のbかcで,一方は主系列星でロッシュ限界内にあるが,相手の星は進化的膨張によりロッシュ限界に達し準巨星のようになっている。有名な食連星アルゴルはこの半分離型である。
半分離型ではロッシュ限界に達しているほうがさらに膨張すると,はみ出た大量の星の外層大気はL点を通って相手のロッシュ限界内へ流れ込み急激にb→cへ移る。そのため主星と伴星の質量の大小が入れかわる。アルゴルはcの状態で,ロッシュ限界を満たしたほうが質量が小さく伴星になっている。
進化の遅れている一方もやがて進化的膨張を始めるとdのように両星ともロッシュ限界に達する星になってしまう。これが接触型で,こと座β星はその例である。
なおも膨張が続くとあふれた大気はロッシュ限界外へ押し出され,限界面に沿って動いたり宇宙空間へ流れ出したりする。
ちなみにラグランジュ点はL1,L2,L3,L4,L5とありますが、最初に掲示した天文学辞典の図を見ると、L1が連星のローブが交差する点であり、等ポテンシャル面上にあるのが小さなローブの右手にあるL2なので、大気が宇宙空間に流れ出るのはL2からになります。
X線連星として有名なはくちょう座X-1星は,図3のような半分離型近接連星だが,この連星では小さいほうの星の半径は図で示したよりもっとずっと小さいのに質量が太陽の何十倍もあるのでブラックホールではないかと考えられている。このような近接連星ではL点から流れ込むガスが小さい星の表面へ落下するまでに失うポテンシャルエネルギー(重力エネルギー)がX線や紫外線などの高エネルギー放射に変換される。X線を出す近接連星はこのような半分離型近接連星に多い。
また爆発的に明るくなる新星や新星状だが小爆発を繰り返す激変星なども公転周期数時間の半分離型近接連星で,ロッシュ限界を満たした赤色星に対し相手の小さい星は白色矮星である。
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最近、トロヤ群天体についても取りまとめたところであり、ラグランジュ点についてちょっと勉強していたので、理解もはかどりました。




