午前1時起床で午前5時まで、、、ということは4時間ですか。

 

 習作という言葉が適切かと思いますが、今シーズンの一通りの手順を確認したという一晩でした。


 検証項目は以下の通り
・赤道儀のキャリブレーションの効果検証
・Φ203㎜に併架されているΦ40㎜で導入、その後Φ203のカメラで天体撮影の段取り
・「ダーク」を真面目に撮ってノイズを消す

・オートガイダーをちゃんと使う
・画角の妥当性

 まずは正面に見えた月面、そして月のすぐ上に見える木星。
 そして球状星団、銀河、星雲、、、と。


 写真を見てもわかる通り、月明りと薄雲が広がっていて、条件はそれほど良くなく、見えそうなものを片端から入れて撮影してみるという感じでした。

 近赤外カメラによる月面モノクロ撮影です
 月はモノトーンに近いのでモノクロでも良さそうですし、天文を始めた50年前はモノクロ主体だったので、私的に違和感はありません

 

 上記含め以下、
 すべてEdgeHD800+0.7倍レデューサ
 モノクロ写真はplayerOne Apollo-M MAX+サイトロンIR 640 PRO IIフィルター
 カラー写真はASI662MC+UVIRカットフィルター

 天体導入はFMA180+Vixen2倍バロー+ASI1200MMmini

 オートガイダー使用
 余白を切り落としていますが、縮尺は天体カメラのまま。

 オリオン座の燃える木星雲です。
 ダーク減算という一般のカメラでは「長秒補正」と呼ばれる処理を手作業で行っています。これによりCMOSカメラの温度ノイズ、初期欠陥等が除去できます。

 

 随分と滑らかな画像になっていますが、これはカラーの方が良かったかも。

 ステライメージLiteでのスタック合成処理。

 

 課題というか限界なのですが、天体導入用のFMA180を主鏡筒上側に設置している関係で、主鏡筒では視野に入っているのに庇に隠れてFMA側には星が写っていないという状況頻発。

 それでも粗々、鏡筒は目標天体方向に向いているので、ファインダーで導入することになります。

 芯合わせの手間を考えると現在の位置辺りがベストなので困ったものです。

 今シーズンのテーマである、「近赤外による遠方銀河の撮影」です。
 昨晩はまだら模様に薄雲があり、迫力のない写真になっています。
くじら座のM77星雲です。核と薄く広がった周辺部が見えます。

 

 近赤外では当面Apollo-Mを使用するつもりであり、拡大率を確保するためにレデューサを除くか、SharpCapで処理するか、撮影画像をトリミングするか、、、

 近赤外撮影と球状星団はあまり相性が良くないといわれています。

 星の色合いが無くなるので平板な感じになるからでしょうか、、

 私的にはこれはこれでいいかなと思います。
 

 うさぎ座のM79球状星団です。もともとおおいぬ座矮小銀河にあったものが天の川銀河に捕獲されたものといわれています。

 木星です。

 手元にあった3倍バローを併用しています。

 0.7倍レデューサを本体に組み込んでいながら、3倍バローを入れるのはちょっと変だとは思いますが、何はともあれ画像が大きくなって見やすくはなりました。

 

 反面、AM5のキャリブレーション前だったので木星は視野からドンドンズレてしまい、ハンドコントーラでチョコチョコ動かしながら汗かきながらの撮影でした。


 ウェーブレット処理を行いましたが、これが限界。ピンボケなのかもしれません。