卵の話が出たんで、
一見関係なさそうだけど
それぞれのお菓子の名前の
辞書的見解へ。

国語辞書と言えば広辞苑、
というように(これ、今もそう?)
スペイン語辞書と言えば
王立アカデミーの辞書。

ではマンテカド。

mantecado, da.
  1. ---(略)---
  2. 【男】 ラード(豚脂)で練ったパン(菓子)
  3. 【男】 牛乳・卵・砂糖で作ったアイスクリーム
  4. 【女】 小麦粉・卵・砂糖・ヘット(牛脂)で作られる、四角い紙の焼き型に入ったパン(菓子)の一種
  5. 【女】 ヘットと砂糖を塗りつけたパン(訳注・ウェェ)

エステパ村の、つまり
クリスマス菓子として
知られているマンテカドは、
基本的には(2)なんだけど、
ああいう形のもののほかに
ラードで練ったパン菓子であれば
mantecado という名前になっても
いいわけなのね。

実際に mantecado で画像検索かけると
マドレーヌとかみたいな
焼き菓子が、わりとヒットする。

女性形のmantecada になると、
今度は牛脂で作った
まさしく焼き菓子ね。
レオン県アストルガのが
有名と聞いて
昔わざわざ食べに行ったけど
普通のスーパーで売ってる
sobaos の方が好みだな…
と、拍子抜けした思い出が。

…とまぁそんなわけで、
本来の意味の(と言うのが
正しいかどうかは少々
疑問の残るところであるが。
これについては後述。)
mantecado やら mantecada やら
その辺から、
マンテカドとポルボロンの違いは
卵がどうのこうの、という話が
出てきたんじゃないかね。

ただねー上でちと書いた
疑問だけど、辞書がすべてじゃ
ないんだよね。
辞書の定義に従えば
焼き菓子どれもが
同じような名前で呼んでも
いいことになっちゃう。
どれもこれも、
小麦粉と卵と油脂で…
みたいな書き方してるから。
だからまぁ
どんなお菓子かってのを
調べるのには
国語辞書ってのはあんまり
頼れないというか、
頼ってたんじゃぁ基本的な定義しか
分からない、それぞれの菓子の
微妙な違いまでは分からない、という
ことですね。

そうは言っても辞書ってのは
結構使える。 役に立つのは
言葉の初出年。
辞書に載る時点で
その言葉は既に
広く使われるように
なってるってことだから、
何年版の辞書から
載るようになったかってので
その物もしくは名前の
発生時期がだいたい探れる。

ちなみに mantecado の
王立アカデミー辞書の
初出年は1734年、
polvorón の方は1925年。

どっちがどっちから派生したかは
もう歴然だね。



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