そうして16世紀あたりから
ラードと小麦のお菓子が
作られてたわけだが、

さて19世紀のこと。
エステパ村の女性
ミカエラ・ルイス・テジェスさん、
運送業に従事していたご主人に
おいしいと評判だった
手製の菓子を預けて
行き先のコルドバまでの
道々の村の市場で
売ってもらっていた。

La Colchona という通り名の
この奥さん、ご主人が
目的地のコルドバまで
持ち運ぶ道中でお菓子が
崩れたり傷んだりするのを
防ぐために考え考え、
思い付いたのが、
菓子をよ~く乾かす、という
実に単純な工夫だった。

しかしこれが大成功で、
この工夫のおかげで
中はしっとり、外側はカリっと仕上がり
日持ちもよく移送や保管にも
耐えるようになった。

そうしてポルボロンが生まれたのだ、と
〆る説もあり、
そうして今のマンテカドが出来上がったのだ、と
いう説もある。
ま、生地は同じという会社もあるんだし、
どっちがどっちでもいいんじゃないかと
ワタシは個人的には思うわけだね。

こういうことがあったという
その年代についても
1850年とか1855年とか
1870年という数字が出て来るが、
評判のお菓子を作ってた⇒
売ることにしてご主人に預けた⇒
改良を加えた⇒
当時の都会コルドバにも
届けられるようになった⇒
そこからタイヘン人気が出て
スペイン全国に伝播していくこととなった、
という一連の出来事が
その辺りにあったのだと
理解しとけばいいわけで、
別にワタシら消費者には
正確な年代は
あんまり重要じゃないと思うわけだね。

そんなことよりも
ワタシ的にもっと気になるのは、
『よく乾かす』点なのだ。

乾かすというのは
二度焼きをするということなのか、
それとも
オーブンの温度や焼き時間を
調整したということなのか、
それとも
ある掲示板で
誰かが書いていたように
一つずつ薄い紙で包んで
湿気を吸い取るように
したことなのか。

手作りマンテカドのレシピでは
特に二度焼きをするような
ことは書いていない。
「乾かす」のは二度焼きに
よるものではないせいなのか、
家庭用なら長期間持たせる
必要がないからなのか。

焼く温度も
中温で表面がからっと
乾くまで、というものや
150度で30分というものや
180度で15分というもの等が散見し、
これが当時の革命的な改良に
繋がった温度と時間なのだろうかというと
どうもよく分からない。

そりゃ当時は薪オーブンだ。
数字が出るような正確な温度なんて
作ってる本人達も分かるわけなかろうが
それで言うなら
中火・弱火でじわじわ焼くより
強火で一気に短時間、の方が
中はしっとり外はカリッに
なるように思う。
だがこれをもって「よぉく乾かす」と
言えるのだろうか???

乾かす話でつながるが、
おいしいマンテカドを作るコツは
原料の小麦粉の湿気を
しっかりと飛ばしておくこと、と
書いている Web があった。
これは例のアラブ菓子の、
小麦せんべいを砕いた粉を
使ったことに由来するのか、
それとも
またミカエラさんが
商品の日持ちをよくしようとて
自分で考え出したコツなのか。

…ともう何か
自分でも何が何だか
分からなくなってきたw。
しかしスペイン暮らし十数年来の
疑問だったからな、
この機会に全部調べたる!

つづくぞ…

(何かもうここまで来たら
執念みたいになってんねw。)



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