「残業ゼロ」の仕事力 3 | 読書をマネジメントに活かす

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関東在住の北海道好きなビジネスマン。組織変革、マネジメント力向上に取り組んでいます。知識をもとに実践し、そして知恵に変える。知識を得るためには「読書」がとても有効です。が、このところずーっと北海道旅行記や街巡り日記となっております。

「残業ゼロ」の仕事力を読んでパート 3 です。

少し長く抜粋しました。

残業が「問題解決」を遅らせる
残業は、会社や社員の抱えるいろいろな問題を隠蔽してしまいます。たとえば、業務時間内に
仕事が終わらなかったら、それは仕事の絶対量が多すぎるのか、作業の仕方に無駄があるの
か、それとも社員のモチベーションが下がってきているのか、とにかく原因がどこかにあるはず
です。そして、その原因をつきとめて解決することで、生産性を飛躍的に上げることができるの
です。

ところが、「時間内に終わらなければ残業すればいい」という考え方で対処していると、なぜ仕事
が終わらないのかという理由がわからず、したがって抜本的な解決も図れないので、常に同じ問
題が繰り返し発生し続けることになります。

つまり、問題を顕在化し改善する絶好の機会が、残業によって奪われてしまうのです


これに対して、「いちいち原因を追究して改善していたらコストがかかってしょうがない。残業しよう
がそれでいまくいっているならそれでいいじゃないか」と反論するひともいますが、それは間違い
です。

トヨタ自動車の「トヨタ生産方式」をご存知でしょう。

品質の悪い部品が流れてきたらすぐに組み立てラインを止めて、文字どおり「見える化」し、原因
を徹底的に追求して再発を防止する、というのがこのシステムの特徴です。

生産ラインを止めるのですから、当然その間にコストが発生します。しかし、たとえコストがかかろ
うとも、そこで問題の根を断ち切ってしまえば、二度とその問題は起こりません。その結果、全体の
精度はどんどん高まり、同時に効率化も進むので、結局は経済的です。同様のやり方で一つひとつ
問題をつぶし、生産性を高めている工場はたくさんあります。

ところが、なぜか日本のホワイトカラーはこうした「問題の原因追究」をきちんとやろうとしません。
ホワイトカラーの仕事は、生産現場のように職務がきちんと分かれていない、というのも理由の
一つでしょう。でも、それよりも、残業が問題そのものを見えにくくしてしまっているのが大きいと
思います。

日本人一人ひとりを見れば、欧米人以上に仕事を効率よく処理できるだけの基礎的な能力を十分
に備えていると思います。

ただ、その能力を開発し、伸ばす環境が現在の日本の会社にはないのです。日本企業の恒常的
な残業が、社員の「効率的に仕事をする能力」をスポイルしてしまっている、と言い換えてもいい
かもしれません。

それはそうでしょう。仕事を早く終わらせたからといって、自分ひとりだけ先に帰れるわけじゃない
し、残業時間を使ってやればいいと思えば、当然、仕事の密度は薄くなります。営業であれば、
昼間は外出先で適当に手を抜いて"夜の残業"のために体力を温存しておこう、という気持ちに
なるのもいたしかたありません。


残業の原因を追究すること自体が残業によって覆い隠され、それは企業や日本の会社組織の
体制的な問題がありとても根深いものなんだと感じました。

おすすめ度:10/10

「残業ゼロ」の仕事力