先日のブログ記事でもお話しましたが,7月3日日曜日のフジテレビ系列「ワイドナショー」で,「離婚後共同親権」が取り上げられました。

 

 

 

 

 

弁護士作花知志のブログ/7月3日日午前10時からフジテレビ系列「ワイドナショー」で離婚後共同親権制度が取り上げられます

 

 

 

 

 

 

私も番組を拝見しました。とても印象的だったのは,「離婚後共同親権への法改正が検討されている」問題について,まずスタジオで出演されていた「大人」の方々が意見を述べて,最後の段階で,ようやく同じくスタジオで出演されていた10代の「子ども」の方の意見が聞かれた,ということです。

 

 

 

 

その10代の方は,「子ども」の立場から,「親が離婚をする場合,子どもからすると,両親のどちらを選ぶかという困難な問題を突きつけられるということである。親が離婚した友人が精神的に大きな負担を受けたことに心を痛めた」という趣旨のお話をされたことが,とても印象的でした。

 

 

 

 

 

番組で,最初に大人の視点から「離婚後共同親権」の問題についての意見が述べられたのは,まさに「親の権利」という「親権」の言葉を前提としているように感じました。「親の権利なのだから,親の意見をまず述べる」という趣旨のように感じました。

 

 

 

 

 

でも私としては,「離婚後共同親権」の問題は,まず子どもの立場からどう考えるかを聞いてほしかったな,と思います。現在の裁判例や学説においても,「親権」とは「親の権利」というよりも,「親の責務」「親の責任」であるとの評価がされているからです。

 

 

 

 

子どもの立場からすると,両親の離婚は,子どもの意志や努力によっては動かしようがない事柄です。その事柄によって,国が法律で,「親の責務」「親の責任」である親権者を,2人から1人へと減じてしまっているのが,現在の離婚後単独親権制度なのだと思います。

 

 

 

 

 

このブログでもお話していますが,オーストラリアでは,児童の権利に関する条約の批准を契機に家族法を全面改正して,「親権」という言葉から「親責任」という言葉へと変化させています。オーストラリアでは,もはや「親権」という言葉はないのです。そして,全ての親子法において,子どもを権利主体として,親は責務を負う立場として規定しているのです。さらには,親子関係の問題について子の意見を代弁する弁護士が常につく制度が採用されているそうです。それも,子どもを権利主体としてとらえている表れです。

 

 

 

 

 

 

日本においても,「親権」という言葉が,えてして「子どもは親が支配する対象である」との誤解を生んでいるように思います。日本法においても,子どもは親から独立した存在であること,子どもも親から独立した権利主体であることを推し進める意味においても,「離婚後共同親権制度」の導入が必要であるように思います。

 

 

 

 

 

それは,「離婚後共同親責任制度」であると同時に,「離婚後共同養育制度」であるべきだと思います。それが,独立した権利主体であり,独立した幸福追求権を有する子ども達の健全な成長にとって,最も求められている法制度だと思うからです。