「離婚後共同親権制度」や「監護の分掌(交互監護)」を含む改正民法の施行が,令和8年4月1日と,いよいよ後1か月後に近づいてきました。いよいよですね。

 

 

 

 

 

 

そのような中,改めて思っていることがあります。それは,「同居親が,別居親と子との面会交流を拒否したり制限したりすることは,違法行為なのではないか」ということです。

 

 

 

 

 

 

この論点は,元々私が担当させていただいた「自由面会交流訴訟」の 東京地裁令和4年11月28日判決20頁において,「民法その他の現行法を通覧しても,監護権者その他の同居親に,他人と子の面会に同意の権利,権限が付与されているとは解されない」と判示されており,その判示内容は,控訴審や上告審でも維持されているのです。

 

 

 

 

 

 

 

その上で,改正民法を見ますと,改正民法824条の2の2項に,「父母は,その双方が親権者であるときであっても,前項本文の規定にかかわらず,監護及び教育に関する日常の行為に係る親権の行使を単独ですることができる。」と規定されています。

 

 

 

 

 

 

 

「監護及び教育に関する日常の行為」とは,まさに子ども達に直接会って,現在の生活状況を聞いたり,学校での様子を聞いたりすることから始まるわけです。それを行おうとしているにも拘わらず,それを拒否したり制限したりすることは,改正民法824条の2の2項に違反する違法行為なのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

さらに申すと,民法820条は,「親権を行う者は,子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し,義務を負う。」と規定しています。今までの議論ではあまり指摘がされてこなかったことですが,別居親が子ども達に会う面会交流は,この民法820条が別居親に義務として課している「子の利益のために子の監護及び教育をすること」の履行なのです。

 

 

 

 

 

 

 

それにも拘わらず,その面会交流を拒否したり制限したりすることは,民法が国民に課した義務の履行の妨害行為になるはずなのです。その点においても,面会交流の拒否や制限は,違法行為と評価されるべきだと思います。