昨日と今日は全く違う

なのに人間は変わらない

朝 目が覚めて

昨日を思い出す

終わった昨日を引きずって

また振り出しに戻ろうとする

記憶のない世界だったら

人は一日を大切にするのかな


きのうの僕は

いったい何をしたのだろうか

来月にはお引っ越しです



大阪→福岡→東京・・・と


若い頃は大都市での生活が楽しかった



年かなあ・・


親父の影響もあってか


田舎で薪ストーブのある暮らしに惹かれ


モダンなデザインよりも


何百年経っても錆びれないアンティークデザインを好むようになった



自分の新しいスタートのために


自分のアトリエを兼ねた自宅を関東のとある田舎町に構えることに



都心までは少し遠くなるけれど


自分の好きなものに囲まれて暮らすことを選びました



親父は山奥で自給自足の生活をしています

肉は全く食べません

完全なベジタリアンです

なので食卓には肉がありませんでした

親父がいないとき

母親がこっそり肉料理を作ってくれました


最近になって


野菜の本当の美味しさがわかるようになりました



「本物」がなんなのかを


やっぱり両親に教わった気がします



便利さだけを追求したものはすぐに飽きられて朽ちてしまう

経年の変化こそ美しく

ゆっくりとアンティークになってゆくものはいつの時代も愛される


人間も同じだね


嘘を纏った人間は命が絶えればその存在を忘れられる


歴史に名を残す人物は

生き方がどうであれ偉大だったということ



自分がこのあと偉大な人間になれるかなんてわからないけど

まあ

せいぜい家族だけにはそう思われて死にたいと思う



とにかく来月はお引っ越しなのさ



今までの自分の人生 嫌なことも全部引き連れて



とにかくお引っ越しだ!

自分が無駄にした今日は


誰かが叶えられなかった明日かもしれない



たった24時間の隙間から


怠惰と惰性が流れ落ちてゆく



止めることのできない時間の上に生きることは


昨日の出来事にさえ手が届かない



ならば


もう一度前を向いて流れを掴むしかない



そう思ったときに そう行動できるか・・・



未来は自分の手の中さ

秋田から新潟へ


ずっとずっと雪の世界が続く


新幹線こまち に乗って盛岡あたりから雪が深くなる

 


雫石 田沢湖 を越えて秋田へ


激寒


めちゃくちゃ雪積もっとるやんけ


秋田に行くと必ず行くらーめん屋「末廣」


東京で出店すると絶対流行るのになあ・・・


次の日


特急いなほ で新潟へ


約4時間かかるけど絶景で飽きない


碧い日本海ときらきら雪に光る鳥海山


遠く佐渡を見渡し新潟市に到着


新潟と言えば


タレカツ B級グルメのイタリアン 酒


ということで


うまいもんと うまい酒を堪能してきます!!



成美   生島先生・・・



生島   ・・僕は・・ここで生きていくしかないんだね・・



       バチバチと電気がショートするような音



カッパ  ネバーランドが崩壊するぞ・・



モジャ  早く夢の外に!



金城   現実に戻るんだ!



未来   ・・・



リサ   未来?



未来   ・・まだ戻れない・・・まだパパとママに会ってない!



       未来とリサ以外はポーズを決める

       金城は生島に肩を貸す



全員   エスケープ!



       奥全面の逆光と客席後方全面から大きな光

       未来とリサ以外は、手を高速飛行の翼のように広げ光の中に 

       ゆっくりと吸い込まれてゆく 

     未来とリサは前方を見据えて立ったまま



光の中、リサの声が響く



「どうして・・どうしてパパとママが・・

どうしてパパとママだったのよ・・」



未来、思いつめたように俯く

逆光の眩しい光が和らぐと、取り残された未来とリサ

そして後方にはパパとママの姿

未来とリサは前を向いたまま

目の見えないパパは、ママの腕を掴んでいる



未来   パパ! ママ!



リサ   ・・・あの時と同じ風景・・・



未来   パパ! ママ! こっちこっち!



       車の急ブレーキ音とクラクション

       衝突音

       静寂



未来   ・・・



パパ   未来、まだ気にしていたのか?



ママ   自分を責めないで。



未来   私がパパとママを呼んだから・・私のせいでパパとママは・・

     あの日・・あの場所に私がいなかったからパパとママは

     死なずにすんだのに・・・」



ママ   未来、そんなこと言わないで。パパもママもあなたのこと

     これっぽっちも恨んだことないよ。



未来   パパは目が見えないのに・・私が無理を言ったから・・・



パパ   もしもパパとママが先にあの場所にいたら、未来が犠牲になった

     かもしれない。

     もしパパの目が見えたとしたら、パパが未来を呼んだかもしれない。

パパはね、未来のことを守ったと思ってる。目が見えなくても、

     父親の誇りをもって、愛する娘を守れたことをシアワセに思ってる。

     未来のせいじゃない。誰も未来のこと責めたりしない。



ママ   そうよ。未来のせいじゃない。



未来   でもお姉ちゃんは「どうしてパパとママが・・どうしてパパとママ

     だったの」って・・パパとママじゃなくて私が死ねばよかったと

     思っていたんだよ・・



リサ   ・・未来・・そんなこと思うはずないでしょう・・



未来   ・・だって・・



リサ   そんなことない・・・



未来   ・・本当?



リサ   あたりまえじゃない・・私があんたを失いたいなんて

     思うはずないじゃない!



未来   ・・・お姉ちゃん・・・



       未来、リサにしがみつき泣きじゃくる



未来   もっとパパとママに甘えたかった・・一度でいいから・・

     一度でいいからパパに未来の顔ちゃんと見せたかった・・



       リサと未来、泣きながら「パパ!ママ!」と叫ぶ



       パパとママ、少し微笑んでゆっくりと後方に歩いていく



               暗転



       暗転中に聞こえるパパの声



     「未来、ちゃんと見えてたよ」

     「目が見えなくても、ちゃんと未来の顔見えてたよ」





                 35に続く