昨日、(21日)、ベテランマニアさんから『プラモデル読本』を頂きました。
今で言うところの模型誌の先駆けとなった冊子で、私にはメディア媒体で目にしただけのレア本でした。
これについて思いを書き始めたらキリがないので、中の記事がどういったものなのかだけ紹介したいと思います。
まずは表紙を開くと左にマルサン、右に森永チューインガムの広告。
10円(4枚)と20円(6枚)が時代を感じます。
次のページには日本航空のCV880と目次。
カットは岡部冬彦氏が、執筆者には著名な方々のお名前が並びます。
最初の記事は木村秀政氏の『プラモデルのすすめ』。
プラモに対する思いと、そこから得られること、今後模型の方向性などについて記されています。
次が木村泰造氏の『プラモ入門』。
キットの選び方から工具の使い方、塗装(艶消し)までが書かれていて、熱したドライバーでタイヤを止めるなど懐かしい(今では誰もやらない)手法はこの記事から全国区になりました。
ここからは陸・海・空に分けて記事が進められ、航空雑誌ですから最初は寺川徹氏の『空のプラモデル』から始まります。
ここにはマルサンのマッチ箱シリーズや1/100シリーズ、レベル1/28のスパッドや1/40のスカイレーダーなどが紹介されています。
次が関塚貞亭氏の『陸のプラモ』。
自動車はもちろん、汽車まで紹介されていますが、戦車など軍用車両に関しては具体的な記述がありません。
最後は最上孝夫氏の『水のプラモ』。
民間ではモーターボートから商船、軍用では潜水艦から空母まで。
帆船モデルも抜かりはありません。
いよいよハウツー部門です。
作るためにはまず道具から、といったことでしょう。
手でむしり取り、歯でガイガシ削るのが当たり前だった頃、既にピンバイスという言葉が印刷されていたのは驚きです。
組み立てたら色を塗る、の順にページは進みます。
筆塗りは当然のこと、カラス口や吹き付け塗装用に改造した噴霧器(若い方は見たこともない?)等の道具から、今でも記事にされる金属塗装についても触れられています。
驚きなのはこの記事に描かれた最後の文です。
要約すれば『蒸気機関車C53の模型に色を塗るのではなくC5333の車歴を調べ33号機の塗装をする。そんなモデルが飛行機でも出てくれれば』という願いです。
当時色を塗るだけでも珍しかった時代、このような考えを持った方がいたことは尊敬に値します。
以上、ハウツー部分は木村泰造氏によるものです。
長くなりましたので、続きは次回にしたいと思います。











