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スピーカー修理日記

世界のオーディオスピーカーのあれこれを紹介します。

Coral BETA8 vs Lowther PM6

beta8pm6

このBETA8は実際、音を聴いてみるとバランスもよく普通に良い音です。残念ながらLowtherのような”ゾクッ!”とするような感じはありません。Lowtherが特殊なスピーカーともいえますが、両者は形や特性が近くても音は別物です。

SONY 140A003

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上記のソニー平板ユニットは、兄弟シリーズに4マグネットの高級モデルもあります。

この特性で気になるのは3kHzのピークです、他の兄弟シリーズでも多かれ少なかれ同様のピークがあったように思います。しかし他のメーカーの平板丸型ではピークは無かったように思います。このピークは平板角型、独特なもののようです。

Coral BETA 8 vs Lowther PM6

beta8pm6

赤・・・Coral BETA 8

青・・・Lowther PM6

LowtherPM6の方がマグネットが強い事が低域のグラフからもわかります。

しかしBETA 8は、やや高域が鳴りすぎのようですが、PM6に似た感じの特性です。

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1971年製とありますが、それにしてはスピーカー端子の形状が古さを感じます。
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アルニコの1967年製も蝶ダンパーでした、この年代は日本製もアメリカ製も蝶ダンパーは既に生産していなかったはずです。

イタリアのスピーカーは他の国の物まねではなく独特なところが多いようです。

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赤(左)・・・1967年製アルニコマグネット

青(右)・・・1971年製フェライトマグネット

コーンの風合いは似た感じですが、フェライトはエッジがゴム系です。

ダンパーも蝶ダンパーではありません。

センターキャップの大小の違いはありますが、大きく異なる所は磁力の強弱です。
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CINEMECCANICA

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赤・・・アルニコ(左)

青・・・フェライト(右)

先日のアルニコユニットより新しい1971年製フェライトユニットを比較してみました。

やはりアルニコマグネットの方が磁力が強い事が低域のグラフに現れています。

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写真右上の分厚いボビンについて前に書きましたが、この分厚いボビンと細いコイルが薄く巻いてある所は、ウェスタンによく似ています。
現代スピーカーでは、ボビンの素材がアルミなど薄くしっかりしたボビンがあるため、ここまで分厚い物は見ません。
しかし細いコイルに関しては、このスピーカーの時代では、良かったのかも知れませんが、現代ではハイパワーアンプなどがあり、細いコイルでは切れる可能性があります。
cinema4
このスピーカーは、コイルがボビンから剥がれ下のグラフのように高調波に現われていましたが、グラフ赤でも下のグラフでは2kHz以上の特性で上のグラフより3~5dbくらい出なくなっていました。
コイル剥がれで高域が出なくなる例です。
cinema1a

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上記グラフは、ボビンとボイスコイルが剥離した状態の特性です。
グラフ緑は1kHzの信号を入れた時の高調波を表しています。上のグラフでは2kHz・3kHz・4kHzと高調波がある場合はコイルのコスレや接着の剥がれ、今回のようなボイスコイルの異常などが原因です。
下のグラフはコイルを修理した状態です。
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CINEMECCANIKA
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写真右上にあるように、ボビンが分厚くコイルは薄く巻いてあります。
今回、音にビりつきがあり確認したところ、コイルに問題なく見えたのですが、実際はコイルとボビンの接着が剥離しビりつき音の原因になっていたようです。