なんと、気がつくと2015年も半月以上過ぎてますな(^^;)
あけましておめでとうございます。
新年が明けて、皆様いかがお過ごしですか。
さて、昨日から今日にかけて、北見の赤十字看護大学が主催する厳冬期避難演習なるものに参加してきました。
オホーツク地方は一昨年、猛烈な吹雪によって9名の尊い命が失われました。霞ヶ関のお役人達にとって、『雪が原因で人が死ぬ』ということは理解しがたい衝撃的事件だったようです。ただ、それはこの地域に住む我々にとっても衝撃的でした。生活の中に当たり前にある雪が時として人の命を奪う。我々もそのことを忘れていたように思います。高をくくって無理をすれば死に至るのは、道産子も同じだという事実を突きつけられたわけです。
この災害以降、様々な組織で厳冬期の雪害からどのように命を守るかというのは、大変大きな命題になりました。
赤十字主催のこの演習は、そういった中から始まった実戦形式のものです。厳冬期に車内に閉じこめられた。電気が来ない中で避難所生活を送る。そのような想定で少しでも快適に過ごし、ひいては命を守るためにはどのような心構えが必要なのかのデータを実験で積み上げていくものです。
避難所とされたのは看護大学の体育館。電気が止まった避難所は、照明も暖房もありません。まずは少しでも断熱効果がある寝床を作る作業から始まります。
昨年の演習を踏まえ、寝床のスペースは大きなエアキャップ(いわゆるプチプチです)で覆われました。バレーボールの支柱と物干し竿を使って体育館の半面ほどをエアキャップで囲う作業です。床にはキャンプでよく使うアルミ張りのウレタンシートを敷き詰めます。この中にバッテリーを電力にするジェットヒータを使って温風を送り込みました。これによって、0度以下だった室温はどうやら10度を超えるくらいまで上がります。でも、室温10度そこそこで冷たい床の上に座っていると、体の芯から冷えていくのがわかります。一晩くらいなら我慢できるけど、これが連日だったら、そしてジェットヒータなんか持っていない施設だったらと思うとゾッとします。
夕食は、無洗米を災害時にご飯を炊くための小さなビニール袋のようなものに入れて炊きます。暖かいご飯が食べられるのは良いですが、水加減が難しく、柔らかすぎたり固すぎたり・・・当然量も多くはありません。一番嬉しかったのは暖かいレトルトの味噌汁でした。
私は車両内での耐寒訓練にも参加しました。
昨夜はたまたまこの辺が吹雪に見舞われました。思いがけず実際の災害に近い条件になったわけですが、吹雪いている日は気温自体あまり下がらないのは、この辺の人ならご承知のとおり。外気温は-8度前後。実験開始時の車内温度は0度ほどと、体育館の開始時と大差ない状態でした。
フリースの上にダウンジャケットを着込み、下はエアテックのタイツと裏フリースのパンツという出で立ち。これに夏用のシュラフで3時間耐えるわけです。
与えられた防寒具はこの他に、モバイルバッテリーで暖めるUSB毛布とマフラー。シュラフ状のアルミシート。手回し充電式ラジオといったところです。車内でどう過ごすかは参加者任せですが、私は自分の着ているもの以外はシュラフだけで頑張りました。
最初は余裕だったんですが、1時間を過ぎる頃から急激に冷え始めます。外気温も最終的に-12度くらいまで下がったようなので、車内も-7~8度くらいまでは下がったんだと思います。とにかく肌が露出している顔が冷たくて大変。そして、狭い車内でミノムシのような状態なので、どんな体勢でも窮屈で辛いです。気温自体も昨日の条件なら何とか我慢できますが。もし天気が良くなって気温がもっと下がれば、この程度の装備では耐えきれないでしょう。ましてや、今回の実験はわずか3時間です。一昼夜と言うことになると、昨日の気温でも朝まで耐えるのは相当厳しいと思われます。
と、ここまで読んで気付く方もいるでしょう。
この実験は、装備としてはかなり充実していると言うことです。体育館にせよ車内にせよ、死なない程度の装備はあるわけです。つまり、なんの準備もない人なら、生き残ること自体が難しくなってくる証明でもあります。
この演習は、『どうすれば最低限の装備で命を守り、快適に過ごせるか』を追求するもので、備えの無い人が生き残るための実験ではありません。
防災の根底には、全ての人の防災意識が高まっているとの大前提があるわけです。
私は冬期間、通勤に使う車にはシュラフを積んでありますが、生き残るのに十分とは言えそうもありません。今回参加してみて、一定の危機感を持つことは出来ました。少し装備を見直すことを考えようと思っています。
いつ何時、災害に巻き込まれるかは誰にもわかりません。皆さんも日頃から考えられる限りの準備をしておきましょう。