原油相場は続落です。前日引け後の時間外取引は$72/bblを挟む小動きで始まり、ニューヨーク時間帯の朝方には$73/bblを超える場面もありましたが、結局マイナス圏に沈みました。もっとも、$70/bbl台では下値が支えられています。

7月10日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比67セント安の$71.41/bblで、引け後の時間外取引は$71/bbl台半ばです。期近2限月の逆ザヤは再び10セントを下回り、ここ数日はやや強まっていたタイト感が緩和しています。

 

トランプ大統領は停戦が「終了した」と SNS で発信する一方、イランとの協議継続には積極姿勢を示しており、交渉が破綻していないことに対する安心感が原油相場の上値を抑えています。

 

一方で、ホルムズ海峡の航行に対する脅威は残り、安定しない中東情勢が下押し圧力を和らげています。

とはいえ、中長期的には地政学リスクが終息して中東原油の供給回復が世界の需給バランスを緩ませるという見方が市場では依然として根強く、この日発表の IEA 月報でも、今年の需給逼迫見通しは下方修正され、来年は供給過剰となる予想が示されています。

国際エネルギー機関 (IEA) の7月月報によると、2026年の世界の石油需要見通しは日量1億340万バレルで前月の予想から同10万バレルの上方修正、2027年の需要予測は日量1億540万バレルで前回から同10万バレルの上方修正です。

 

2026年の世界の石油供給見通しは日量1億260万バレルで前回から同20万バレルの上方修正、2027年の供給予測は日量1億1,010万バレルで前回から同20万バレルの下方修正となりました。

 

IEA 推定の6月の世界の総石油供給量は日量9,880万バレルで、前月比同410万バレルの大幅増となりました。

6月のペルシャ湾岸産油国の石油供給量は、ホルムズ海峡迂回分も含めて、前月比日量650万バレル増加して同1,610万バレルとなった模様ですが、開戦前の平均である同2,400万バレルにはまだ届いていません。

 

IEA によると6月の OPEC 推定産油量は日量1,839万バレルで前月比同203万バレル増、OPEC+ 全体では日量3,244万バレルで前月比同214万バレル増でした。

 

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した7月7日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅は前週比21.2%減で3週連続の縮小です。売り玉数が昨年12月下旬以来の高水準になる一方、買い玉は8週振りに20万枚を割っています。

 (参考図表)

総取組高は前週比0.5%の減少です。3週連続で200万枚を下回る状況です。
 

ベーカー ヒューズによると、7月10日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比変わらずの445基でした。前年比は21基増加です。

2026/7/10
NYMEX WTI Aug: $71.41/bbl ( -0.67 )
20日移動平均: $74.95 ( -0.37 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $85.46/ -2σ: $64.43
 幅: $21.03 ( -4.17 ) / 100日平均: $26.79
ボラティリティ
 41.27 ( -1.44 ) / 100日平均: 66.60

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